「どんな患者さんでも、血液型も関係なく入れられる」A・B・O・AB型を問わない『人工血液』の開発に成功 一体どんなもの?奈良県立医科大
生血輸血は血液検査が不十分になりやすく、提供者を集めるために患者や家族に負担をかけることから、国は「原則として行うべきではない」と定めているのが現実です。 (県立大島病院 大木浩医師)「『血液備蓄所があったほうがよかった』とみんな声をあげたけれど、相手にされなかった。変えてくれないんだったら、我々は自分の命は自分で守るしかないから、生血の精度をブラッシュアップして独自にガラパゴス的に進化していくしかないかもしれない。でも本来それは望ましいことではない。腹立たしいんだけれど、そうでもしないと我々の命を守れない」 こうした現状を島民はどう思っているのでしょうか。 (島民)「もし生血をしても足りなかったら…とか、そのまま血液をすぐ使って大丈夫なのかなと思ったりはしますね」
若い世代の献血離れに危機感
輸血をめぐる問題は実は、遠い離島だけの話ではありません。大阪市内の献血施設。ここには毎日200人ほどが訪れ、献血を行っています。 (献血者)「若いときから献血していたので。年いってもまだできることだから」 (献血者)「2、3年前に子どもが病気になったときに輸血が必要になったことがある。いつ自分もなるかわからないし、血をもらうときが来るかもしれないから、そのための準備」 大阪府内の献血者数はここ20年でほぼ横ばいですが、日本赤十字社の担当者は危機感を募らせています。 (大阪府赤十字血液センター 仲本太郎さん)「昨年度は約38万人に献血をご協力いただいているんですが、実際に献血した人の数は約19万人で1人の人が何度も何度も協力して、なんとか現状を支えていただいている状況です」 大阪府赤十字血液センターによりますと、昨年度の年代別の輸血状況は、30代以上が8割を超える一方で、20代以下は2割未満です。10代~30代の若い世代の献血者数は、1997年度に31万1585人だったのが2021年度には13万5250人と、24年間で半分以下になっているのです。若者の献血離れで将来危惧されるのは…