秋冬で気温が下がったのに汗をかきやすい 気になる臭い 原因と対策は?
教えて!ヨミドック
病気や健康の疑問に、読売新聞の医療サイトのキャラクター、ヨミドックが答えます。今回のテーマは「気温が下がったのに汗をかきやすい」です。 【図表】汗や臭いに関する意識調査の結果
Q 寒い時期なのに、汗をかいて臭いがしていないか気になるんだ。 ヨミドック 日本人は体臭が強くないと言われていて、実際に問題がないことがほとんどです。でも、気にしている人は多いようですよ。日用品大手・花王が20~50歳代の働く男女800人に調査したところ、5割の人が「秋冬も汗をかきやすい」と答えました。汗をかいた後、体や服が臭っていないか、8割の人が気にしていたそうです。
Q 汗をかく機会が減るのに、なぜだろう。 ヨ 夏のように汗で体温を下げる機会は減りますが、屋外と、室内や電車の中との寒暖差は大きいです。そのため、発汗に関わる交感神経が優位になり、一気にたくさんの汗が噴き出しやすいです。季節とかかわりなく、女性はホルモンバランスの影響を受けることも。月経周期の基礎体温が高い時や更年期に汗をかきやすいことがあります。 Q 臭いはやっぱり汗が原因なの? ヨ 汗には塩分などが含まれますが、99%が水分で基本的に無臭です。ただ、皮脂と混ざって雑菌が増えると、臭いの原因になります。衣服に付着した料理やたばこなどの臭いと混じると、更に独特な臭いになります。
Q 対策はあるの? ヨ 冬は厚着しがちです。脱ぎ着しやすい服装で調整し、汗をかいたら拭き取るように心がけましょう。ダウンやセーターなどはこまめに手入れし、普段から洗濯しやすい服を着るのも手です。 皮脂はシャワーよりも湯船につかると軟らかくなり、洗い落としやすくなります。 Q 冬は乾燥するから、肌荒れしないか心配だ。 ヨ 市販の汗ふきシートは、材質や成分が肌に合わない場合があります。水でぬらしたタオルやおしぼりでも十分で、拭いた後にクリームなどで保湿できればなお良いです。風呂上がりにはしっかり保湿しましょう。 Q うまくケアすれば深刻に悩まなくてよさそう。 ヨ 過剰に心配しなくても大丈夫です。ワキガなどが気になる場合は治療法もあります。体調不良とともに、とても強い臭いがある場合は、腎臓や肝臓の病気が隠れていることもあるので、医療機関を受診しましょう。 (鈴木希/取材協力=藤本智子・池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長、花王 My Kao くらしラボ)