ポルシェ、新型「911」を発表! 初のハイブリッド車で走りはどう変わる?
ポルシェが新型「911」を発表した。最大の目玉は、911史上初となるハイブリッドモデル「911カレラGTS」の登場だ。新開発の「T-ハイブリッド」は911の走りに何をもたらすのか? 【写真】どこが変わった? 新型ポルシェ911の詳細を見る!(全31枚)
911初のハイブリッドモデルを世界初公開
独ポルシェは5月28日、新開発の3.6L水平対向エンジンに電動ターボチャージャーと電気モーターを組み合わせた初の公道走行可能なハイブリッドモデルの911である「911カレラGTS」と、刷新した3.0L水平対向ツインターボエンジンを搭載した「911カレラ」をワールドプレミアした。 911カレラGTSが搭載する軽量でパワフルなハイブリッドシステムは「T-ハイブリッドシステム」の名で呼ばれる。搭載する新開発の電動ターボチャージャーは、コンプレッサーとタービンの間に電気モーターを組み込んだもので、瞬時にターボチャージャーの速度を上げることでブースト圧を即座に上昇させることができる。この電気モーターはジェネレータとしても機能し、最大11kW(15PS)の電力を発生。このエネルギーは排気ガスの流れから取り出される。電動ターボチャージャーはウェイストゲートがないため、従来のツインターボに代わって1つのターボチャージャーのみで使用が可能になるのがミソだ。 さらに、8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)に組み込まれた40kW/150Nmの永久磁石同期モーターがエンジン出力をサポート。バッテリーは従来の12Vタイプと同じサイズ/重量ながら、最大1.9kWhのエネルギーを蓄えつつ400Vの高電圧で作動するものを搭載。エアコンプレッサーを電動で駆動することでベルト駆動が省略でき、エンジンのコンパクト化が可能になったおかげで、排気量を0.6L増加させることに成功した。 その3.6L水平対向エンジンは、電動アシストなしで357kW(485PS)の出力と570Nmのトルクを発生し、システム合計では398kW(541PS)/610Nmを公称。先代比で45kW(61PS)の出力アップにより、0-100km/h加速3.0秒、最高速度312km/hを実現している。 もう1台の911カレラは、刷新された3.0L水平対向ツインターボエンジンを搭載し、290kW(394PS)の出力と450Nmのトルクを発生。そのパフォーマンスは0-100km/h加速4.1秒(スポーツクロノパッケージ仕様車は3.9秒)、最高速度は294km/hとなっている。