ポルシェ、新型「911」を発表! 初のハイブリッド車で走りはどう変わる?
進化したスポーティな足回りとエクステリア
911カレラGTSはサスペンションも包括的に見直され、高速走行時の安定性と回転半径を小さくすることを目的としたリアアクスルステアリングを初めて標準装備した。またポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)アンチロール安定化システムをT-ハイブリッドシステムの高電圧システムに統合することで、電気油圧制御システムの使用が可能となり、作動の柔軟性と精度がさらに高まった。GTSモデルでは可変ダンパーシステム(PASM)を備えたスポーツサスペンションと10mm下げた車高がその特徴になっている。 エクステリアは、フロントでは標準装備の4灯グラフィックのマトリックスLEDヘッドライトと専用バンパーが特徴だ。外側から見えるバンパー左右の5つの縦に配置されたアクティブ冷却エアフラップと両側に隠れたフラップが、必要に応じて開閉することで空気の流れを制御する。ホイールは計7つの19/20インチ、または20/21インチのデザインを用意している。
911初のフルデジタルコクピットを採用
クーペモデルは標準では2シーターとして設計されており、必要であれば追加料金なしで2+2にアップグレードできるという。メーターパネルは911初のフルデジタルとなり、12.6インチの曲面ディスプレイは、レヴカウンターを中央に配した伝統的なポルシェ5連メーターをはじめ、最大7種類の表示方法が可能になった。 また、ドライビングモードのカスタマイズ性やドライバーアシスタンスシステムの操作性が大幅に改善されたポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)システムは、10.9インチの高解像度センターディスプレイで操作できる。ただし重要なコントロールエレメントがステアリングホイールとその周囲に直接配置されるのはポルシェのお約束で、ドライビングモードスイッチ、ドライバーアシスタンスレバーのほか、911では初となるスタートボタン(ステアリング左側)が含まれる。 モデルラインアップは、911カレラが後輪駆動のクーペ(1694万円)とカブリオレ(1943万円)、911カレラGTSではクーペ(2254万円)とカブリオレ(2503万円)のほか、その4輪駆動モデル(2365万円と2614万円)とタルガ(4輪駆動、2615万円)までが用意される。
文= 原アキラ 写真= Porsche AG