【政治解説】強気の国民民主党 永田町の“本音”は… “103万円の壁”引き上げ “玉木代表スキャンダル” 2024年11月最新世論調査
国民民主党 連立に参加の可能性は?
【菅原】 ただ、“少数与党”であるということを鑑みると、しばらくは国民民主党が主導権を持つ形が続くことになりそうですね。 【竹内】 そうなるのではないかと思います。野党では、日本維新の会は、おそらく共産党などと比べれば、自民党としても協力を得やすいとは思いますが、衆院選で議席を減らしてしまい、馬場代表も責任を取る形で代表選を行うことになりました。党内がしばらく落ち着かない感じでしょう。さらに自民党と維新は、今年の通常国会で“政治とカネ”の問題をめぐっていったん合意した協力が、まとまりきらずに反故になった経緯もあります。これに維新は不信感を持っていて、手放しで自民党に協力できるような雰囲気にありません。今のところ、国民民主党だけが与党に協力して、かつ、過半数を確保できる可能性がある政党という状況です。 【菅原】 ただ、国民民主党が自公連立に参加するかというと、玉木代表はこれまでのところ一貫して否定的ですよね。 【竹内】 選挙前からもそうでしたし、選挙後も、「連立には入らない」と明言していますよね。 世論調査でも、「国民民主党はどういう立場を取るのが望ましいと思うか」と聞きました。「政策ごとに賛成や反対を決めるのが良いのではないか」と答えた人が最も多く、52%。「連立政権に加わる」と答えた人は11%しかいませんでした。
【菅原】 世論も連立を求めてないということですね。 【竹内】 自民党の閣僚経験者は、「一般の人からは、『連立に入ると自民党に取り込まれる』と思われているのではないか」と話していました。 【菅原】 “外”にいたほうが、国民民主党にとっては、「自分たちが主張する政策を受け入れてもらいやすい」ということですよね。 【竹内】 与党からすれば、国民民主党以外になかなか協力相手がいない中で、何とかして過半数を確保しようと思ったら、国民民主党の言い分をのまざるを得ない。そうすると、国民民主党はやはり強気に出られます。一方で、政権の中に入ってしまうと、ある程度は「協調」することが求められる、自分の主張を我慢する、引っ込めざるを得ない部分が出てきます。 ある政界の重鎮の話で、私は鋭い見方だなと思ったのですが、「国民民主も自分たちの要求を言うだけで政権をちゃんと担う気はない。そんな中で連立や閣外協力なんて無理だ」と冷ややかに見ていました。