【政治解説】強気の国民民主党 永田町の“本音”は… “103万円の壁”引き上げ “玉木代表スキャンダル” 2024年11月最新世論調査
【菅原】 世論の支持というのは、つまり先の衆院選の結果から繋がっていますよね。さらに来年の夏には参院選も控えている。玉木代表としては元の主張からどこまで譲れるのか、難しいところですね。 【竹内】 それは全くその通りだと思います。“103万円の壁”の引き上げなど、「手取りを増やす」と訴えた政策が支持されて、国民民主党は衆院選で4倍の議席に躍進しました。それを簡単に妥協してしまったら、「言っていたことと違う」となってしまいますよね。 国民民主党の幹部は、「今回の衆院選で我々は比例代表で600万票以上得ている。選挙で訴えた政策を実現させるためにどこまで死に物狂いでやれるかが問われている」と話していました。これは「変に妥協してしまうと、衆院選で高まった期待と集まった支持が失われ、来年夏の参院選が戦えなくなってしまう」と考えているのだと思います。
「うちの党だったら、間違いなく辞めさせられる」 国民民主党 玉木代表のスキャンダル 影響は?
【菅原】 (国民民主党)玉木代表にはスキャンダルも出ました。 【竹内】 まさに特別国会が始まるその日だったので、ちょっと驚きました。「女性と不倫関係にあるのではないか」と報じられ、本人が認めて謝罪しましたよね。 【菅原】 このスキャンダルが“103万円の壁”の協議に影響するかというと、今のところは、しなそうですね。 【竹内】 そうですね。官邸の政府関係者は「瞬間風速的には強い話題になるけれど、(玉木代表が認めて謝罪したこともあり、)ネタが続かないので、そこまで尾を引かない気はする」という見通しを示しています。身内である国民民主党の幹部も、「党の支持がもっと下がると思っていたが、そうでもなかった」と、ほっとしている様子でした。国民民主党の幹部は皆、“103万円の壁”の与党との協議には「影響しない」という見方を示しています。 【菅原】 確かに、政党支持率が上がっているわけですから、勢いはそのままだと見えますよね。 【竹内】 国民民主党の幹部は、もう一つ背景を説明していて、「うちの主張を聞かないと法案も通らない、予算も通らないという現実がある。玉木氏個人が“うんぬん”ではない」と言っていました。実際、自民党から玉木代表に対する批判がワーっと起きる感じもないですよね。 【菅原】 “少数与党”になってしまったために、自民党・公明党の、玉木代表のスキャンダルを追及する声が弱まってしまっているということもありますか。 【竹内】 ただ、やはり内心は「おかしいんじゃないか」と思っている人は、永田町にも多いんです。自民党の閣僚経験者は、「不倫問題は自民党だったら離党や議員辞職まで追い込まれるだろう」と話しています。自民党以外の党の議員も、「うちの党で同じ問題が起きたら、間違いなく辞めさせられる。玉木さんは本当に辞めないでいいのか?政治家は信頼の上の仕事なのに」と嘆いていました。