スイーツのプロが選ぶ、本当においしい東京のモンブラン 3選
ラ・プレシューズ紀尾井町の「和栗のモンブラン」
2000年に広尾で創業し、2016年7月にこの地でオープン。鎌倉に姉妹店「ル・ミリュウ」があります。「モンブラン」は、毎年9月初めより発売。季節限定の和栗モンブランが注目されるようになった先駆けの存在でした。注文を受けてから絞って仕上げるこだわりで知られ、使う栗の産地が変わるだけで話題を呼んだものです。 周りは、栗ペーストを糖分でのばしただけの、栗きんとんのような濃厚さ。微小な粒を噛むことで香りが広がります。厚みのあるザックリと歯応えのメレンゲは、色を入れすぎない焼き加減なので、主役はあくまで和栗。香ばしさと甘さを、無糖の生クリームが引き立てます。私が初めて出合った、日本茶によく合うモンブランでした。
濃厚な和栗、ふんわり生クリーム、ザクザクのメレンゲという究極のシンプルを、改めて味わってください。 「和栗のモンブラン」¥1,180 Pâtisserie Française La Precieuse KIOICHO 東京都千代田区紀尾井町1-2 東京ガーデンテラス紀尾井町4F 営業時間/10:00~20:00(土・日曜・祝日8:00~) 無休 ※東京ガーデンテラス紀尾井町の準ずる インスタグラム/@precieuse_kioi
パティスリーショコラトリーレシィの「モンブランエフェメール」
都内の名店で修業を重ねた宮城県ご出身の寺﨑貴視氏が、2021年12月に独立オープン。フランス語で“儚い”という意味の“エフェメール”と名付けられたとおり、注文を受けてからクリームを絞る“できたてモンブラン”。 徳島県産の和三盆を使い、キャラメリゼしながら低温でじっくり、3時間かけて焼き上げるメレンゲは、歯触りがきめ細やかで、何とも言えない芳しさ。生クリームの乳味と栗の香ばしさとひとつに融合。愛媛県産の最高級和栗「秀」のペーストを使用したクリームは、和菓子店手作りの栗きんとんのように素材の香り豊か。1時間以内に食べてほしいというのも、店先のベンチに座って作り立てを味わうと、なるほどと納得です。シンプルな構成ですが、研ぎ澄まされた迫力が感じられます。
なめらかな生クリーム、緻密なメレンゲ、香り豊かな栗。背高で大きめですが、想像以上に軽やかです。 「モンブランエフェメール」¥920 Patisserie Chocolaterie Recit 東京都世田谷区松原5-26-15 松原パレス1F tel. 03-4362-9185 営業時間/11:00~19:00 定休日/月曜、不定休 インスタグラム/@recit_tokyo