おじさんの終の愛車候補No.1!次期RX-7?「アイコニックSP」はマツダの未来を変えられる
■運転する楽しさを倍増させてくれるロータリーエンジンは、マツダのアイデンティティ
コンセプトカーの全体的なフォルムや「赤」を基調としたオリジナルカラー、リトラクタブルヘッドライトの採用、モーター主体ではなくあくまでもロータリーエンジンの走りを楽しめるパワートレインなどを総合的に考えれば、アイコニックSPは、RX-7の復活、正統な後継モデルであると考えてよいでしょう。 RX-7は、マツダのクルマつくりの根底にある「人馬一体」という考えを象徴したモデルでもありました。運転が苦手な人であっても、スキルを持っている熟練のドライバーでも、扱いやすくて運転の楽しさを発見できる、そんなクルマを追求し続けるマツダにとって、カーボンニュートラルを目指さなければならないこの時代にあっても、滑らかな回転と加速、独特のサウンドによって運転する楽しさを倍増させてくれるロータリーエンジンは欠かせないのでしょう。こうした強い意志は、マツダファンも待ち望んでいたものであり、マツダを応援したくなる動機にもなります。 ロータリーエンジンを積んだ4輪車は、世界中を見渡してもマツダだけ。マツダがロータリーエンジンを諦めたら、二度とロータリーエンジン車が登場することはないと思われ、アイコニックSPの市販化を通して、マツダは今後、よりマツダらしく、進化していくことでしょう。 BEV化の最先端をいくと思われた欧州ですが、メルセデスやボルボも完全BEV化宣言を撤回しており、2024年に入ってBEVシフトにブレーキがかかっています。量産価格の低いハイブリッド車やPHEVの普及、代替燃料や水素エンジン車の開発の加速などによって、アイコニックSPのようなワクワクするモデルがこれからもっと誕生してくるのかもしれませんね。 Text:立花義人、エムスリープロダクション 写真:MAZDA