北陸 秋雨シーズン本格化 22日まで警報級大雨リスク続く 台風による間接的影響も
元台風13号や14号の間接的影響で大気の状態不安定続く 秋雨前線活発化のおそれも
図は、18日(水)午前10時の衛星画像です。秋雨前線に伴う雲の帯が東北地方に延びています。これとは別に、朝鮮半島北部から日本海中部を経て北陸付近に延びる雲がありますが、これは、大陸に進んだ元台風13号(熱帯低気圧)による暖かく湿った空気が太平洋高気圧の縁を廻って流れ込んできたもので、19日(木)にかけて、北陸付近で局地的な激しい雨や非常に激しい雨をもたらす要因となりそうです。 また、太平洋高気圧は次第に後退する傾向で、21日(土)以降を中心に秋雨前線が北陸付近まで南下してくるでしょう。台風14号は沖縄付近から東シナ海を北西へ進み、20日(金)までに大陸へ進みますが、太平洋高気圧の後退、秋雨前線の南下に伴い、台風14号由来の暖かく湿った空気が北陸付近まで流れ込む可能性があります。 これらの台風や熱帯低気圧の動向によっては秋雨前線の活動が活発化し、雨量の予測が変わる可能性もありますので、最新の情報に注意してください。
しばらく夏の空気と秋の空気のせめぎあい続く
北日本などは既に秋の空気が流れ込み、厳しい暑さの収まった所もありますが、20日(金)頃に北日本を低気圧が通過した後、秋の涼しい空気を持った高気圧が大陸から本州付近に張り出すため、北陸地方でも一時的に厳しい暑さが収まるでしょう。 ただ、南の太平洋高気圧もこの時期としては強い状態が続きそうです。太平洋高気圧は日本の南で西へ大きく張り出す状態がしばらく続きそうで、本州付近は秋雨前線の停滞しやすい状態も続くでしょう。 北陸付近でもしばらくまとまった晴れ間は期待できそうになく、曇りや雨のスッキリしない天気が長く続く可能性があります。また、この時期は台風シーズンでもあり、南の海上での台風や熱帯低気圧の動向次第では前線の活動が活発となることもありますので、大雨に対する備えはまだ必要となりそうです。
日本気象協会 北陸支店 和田 玲央奈