「オール七尾」の焼きまんじゅう 鵬学園高4人が制作開始 皮に「でか山」の紋
鵬学園高調理科3年生4人が復興の願いを込めた「焼きまんじゅう」作りを始めた。和菓子製造の粟津屋(七尾市寿町)との共同で、「オール七尾」の食材にこだわり、まんじゅうには「青柏祭(せいはくさい)」の「でか山」を巡行する山町の紋を付ける。来年1月に市内のスーパーなどで売り出す。 焼きまんじゅうのあんこには、中島菜ミルク、能登島の塩キャラメル、油谷製茶七尾店(相生町)のほうじ茶味の3種類を用意する。皮には、でか山の巡行を担う鍛冶町、府中町、魚町の紋をデザインする。 粟津屋の粟津繁行代表(54)と紀子さん(52)夫妻が「若い人にも和菓子に興味を持ってもらいたい」と、長男が卒業した鵬学園高に和菓子の共同制作を依頼したことがきっかけ。生徒たちは課題研究の一環で、4月に和菓子作りに着手した。 「でか山」のデザインは震災前のにぎわいを感じてほしいと生徒が考案した。今月9日に試食会を開き、生地とあんこの相性や焼き加減を確認した。 粟津屋は元旦の地震で天井が崩落し、床がひび割れたが、製造機や冷凍庫は無事で、断水の解消された3月から製造を再開した。 同校の平野樹里さん(17)は「課題は山積みだけど、完成まで全力で取り組みたい」と意気込み、紀子さんは「制作した和菓子で、七尾や能登を盛り上げたい」と話した。