虎のソナタ 2024年最強の四字熟語は… 虎党にことし最大の朗報「大山残留」
アレンパを逃し、日本一にも届かず、愛すべき岡田監督が去り、イマイチのオフを過ごしていた虎党に、ことし最大の朗報が飛び込んできた。 【写真】大山悠輔、阪神は「いい意味でも悪い意味でもすごい球団」 「大山残留」 史上最強の4文字熟語が「阪神優勝」と主張する方がいたが、2024年に限れば、最強の4文字熟語は「大山残留」だ。 「なるほど、そう来たかという感じですかね。まあ、可能性として十分にあると思っていましたから」 ビッグニュースに顔色ひとつ変えず、淡々と感想を漏らしたのはトラ番キャップ・新里公章だった。泰然自若。トラ番を率いるリーダーは、このぐらいの落ち着きがなければ務まらない。 「もちろん、条件面で巨人が勝っているのは耳にしていましたので、お金で決めるのなら巨人かな、とも思っていましたが…。何はともあれ、藤川阪神にとって、これ以上ない、明るい話題でしょう。未知数の一塁を守る外国人選手を補強する必要がなくなったので。新しい選手の能力把握、連係プレーを含めて、余計な心配は一切しなくていいわけです」 新里分析を聞くまでもなく、永遠のライバルとの争奪戦に勝ったという点でも、虎党の心はスカッと日本晴れだ。 一方、「これも時代かなぁ」と首をひねっていたのが当番デスク・牧慈だった。巨人担当を何年も経験し、キャップも務めたことがある。 「僕の担当時代は、最終的に巨人が動けば、すべて思い通りに補強できていました。FA補強でパッと思い浮かぶだけでも、工藤公康(当時ダイエー)、江藤智(広島)を獲得しました。多くの選手が『最後は巨人に行ってプレーしてみたい』と思っていた時代。2008年には、FAではないですが、ヤクルトのエース・グライシンガーと4番・ラミレスを同時に強奪したこともありました。やりたい放題とは、あの時代の巨人のことでしょう」 阪神も巨人とのFA争奪戦では煮え湯を飲まされ続けてきた。 中でも忘れられないのは1997年オフ。西武からFA宣言した清原和博に対して、TGが真正面からぶつかった。 当時阪神監督の吉田義男が1回目の交渉の席上、歴史的残る(?)殺し文句で口説いた。