【芸能あの日の一枚】KAT-TUN怒涛の勢い象徴する“仁亀”フラッグ
芸能界もコロナの影響は甚大です。コンサートや舞台、映画やドラマの新作などが軒並み中止・延期となる中、私たちを元気づけてくれる日本の芸能・エンターテインメントの素晴らしさや想い出のシーンを一枚の写真からクローズアップしてみたいと思います(不定期連載)。
圧巻…渋谷の街に掲出されたフラッグ
記事の見出しにKAT-TUNと入れれば、それだけで多くの人に読まれる勢いがある年だった。その2005年の11月後半から、NTTドコモの902i「プッシュトーク」のCMキャラクターをつとめていたKAT-TUNの赤西仁(2010年脱退)と亀梨和也のフラッグが東京・渋谷の街中に掲出された。翌年1月にCDデビュー決定が発表される直前というタイミングだ。多少おおげさにいえば「渋谷のどこからでも仁亀フラッグが目に入る」と思えるほどフラッグが並んだ様は圧巻だった。ちなみにフラッグの赤い部分に白抜きで書かれた「Light Up X`mas in SHIBUYA」はクリスマスイルミネーションをメインとした地元の商店街振興組合のイベントのことで、この年は道玄坂上から宮益坂上まで1.5kmに渡り、約65万個のライトでライトアップされた。
「ごくせん」人気と相まって怒涛のブレーク
2005年といえば亀梨と赤西が出演した1月期のドラマ「ごくせん」(日本テレビ系)の第2シリーズが平均視聴率25%を超える人気ぶりで、年の始めからKAT-TUN人気は完全に上昇気流に乗っていた。3月に「Spring 05 Looking KAT-TUN」を横浜アリーナで開催すると、4月からは音楽バラエティー番組「ミンナのテレビ」(日本テレビ系)でゴールデンタイムのレギュラー初出演を飾った。5月に発売したライブツアー「海賊帆」のDVDは当時の音楽DVD史上3位となる初動12.9万枚を売上げた。そして11月から行われた「2005年ワールドグランドチャンピオンズカップ」の応援プロデューサーに就任、レギュラー番組「KAT-TUNだ! ~グラチャン応援プロジェクト~」(日本テレビ系)が放送スタートした。怒涛の勢いでスターダムにのし上がって行ったのだった。 芸能界で本当に売れると、ファンではなく興味もない一般の人々の目と耳にも名前やビジュアルが届く。年末の街中を彩った仁亀フラッグはまさに当時の勢いを物語っている。 ■プッシュトークとは… かつてNTTドコモが一部対応端末にて提供していたサービス(2010年終了)で、同時に複数の相手に自分の声を伝えることができる。対応端末側面のプッシュトークボタンを押すと「プッシュトーク電話帳」が表示でき、話したい相手を指定(通常は最大5人まで。契約によって20人まで拡大可)して呼び出す。会話に参加できる人はプッシュトークボタンを押して応答、話し始める。ただしボタンを押している間は、その人の声が一方的に他の参加者たちに伝わるのみで、他の参加者たちは聞くだけになる。トランシーバーのようなスタイルで会話することになる。 (写真・文:志和浩司)