「こんなはずじゃなかった…」念願のマイホームで一生後悔。一級建築士が明かす「とりあえず住宅展示場」が危険なワケ
住宅展示場へ行くと選択肢が狭まってしまう
住宅展示場ではたくさんのモデルハウスを見学できます。デザインは最先端で設備も最新式、どれも非常に素敵に見えるはずです。しかし、いくつものモデルハウスを見学しているうちに、いったいどれがいいのかわからなくなってきがちです。 広い会場を歩き回って足も疲れてくるでしょう。現場の営業担当者に声をかけられたり、お子さん連れの場合は子どもがその営業担当者に懐いたりすると、「この会社で建てようかな」と思うのが人情です。あるいは、ひとまず保留にして帰宅しても、後日、各社の営業担当者からの積極的な電話攻撃が始まります。 住宅展示場を訪れる人の9割程度がまだ土地を手に入れていない人たちですが、資金力のあるハウスメーカーは自社で分譲団地(土地)を開発することも可能です。「土地探しもお手伝いします」「うちでいい土地をご紹介しますよ」などと言われれば、ついそのままお願いしたくなるものです。つまり、いずれにしろ、展示場へ行くと「ハウスメーカーに頼んで家を建てる」ことになるのです。
【Profile】内山 里江(うちやま りえ)
一級建築士 株式会社コモドデザイン代表 1972年、高知県に生まれ、12歳まで愛媛県で過ごす。子供の頃、建築家・宮脇檀氏の設計で建てた父の友人の家に感動し、いつか自分も建築家になることを夢見る。山口県の工務店に勤務して実地で経験を積み、一級建築士になる。建築設計歴27年、のべ2000棟以上を設計・デザイン。「家を単なる休む場所ではなく、遊べる場所に」をモットーに、付加価値を高める設計を提案し続けている。
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