ファーウェイの新型スマートウォッチは「24時間血圧検査」に対応
ファーウェイの第2世代のスマートウォッチ「WATCH D2」は、血圧測定において、間違いなく競合製品を大きくリードしている。 このデバイスの最大の特徴は、「24時間血圧自由行動下血圧(ABPM)」という高度な血圧測定をスマートウォッチで可能にした点だ。これにより、わざわざ血圧測定のための時間をとらなくても、例えば歩きながら血圧を測定することができる。 ファーウェイは、WATCH D2でこの機能を実現するために前世代のモデルのWATCH Dで採用した血圧測定の方法と、サムスンの「Galaxy Watch 7」のような競合製品の測定方法を組み合わせている。 2022年に初登場したファーウェイのWATCH Dが際立っていたのは(そして今もそうだが)、ミニポンプやエアバッグ、圧力センサーを使用した膨張式のカフをバンドの部分に搭載していた点だ。これにより、従来の血圧計を統合したようなデバイスとなっていた。 他メーカーの主流のスマートウォッチは、時計の裏側にある光学心拍センサーを使って血圧を推定するものもあるが、正確な測定を維持するために別の血圧計による定期的な測定が必要だ。ファーウェイは、WATCH D2でこの2つのアプローチを組み合わせている。 「当社のデバイスは、血圧データだけでなく、睡眠データや運動データなどの他の健康情報も合わせて解析することで、ABPMの結果を向上させている」と同社は説明している。WATCH D2は、血圧を測定する場合は、スマートウォッチを装着した腕を、斜めに横切るように胸に当てて、もう片方の手で肘を支えるよう同社はアドバイスしている。 またWATCH D2は、他のハイエンドなスマートウォッチが搭載しているような健康管理やフィットネスの機能も備えており、血中酸素濃度と心電図の測定にも対応している。また、GNSSと呼ばれる衛星測位システムを用いた、正確な位置情報の把握にも対応している。 ハイテク業界では周知の事実だが、ファーウェイと米国政府の関係は良好ではない。このため、WATCH D2は米国でリリースされない。しかし、ファーウェイはすでに英国と欧州でこのデバイスを349.99ポンド(約6万7000円)で販売中だ(編集注:記事の編集時、日本でも未発売)。 WATCH D2のその他の主なスペックとしては、OLEDディスプレイのサイズは約1.82インチで輝度は1500nit。80以上のエクササイズモードが利用できる。バッテリー駆動時間は6日間で、ABPMモードでは24時間とされている。
Andrew Williams