【MotoGP】ドゥカティ幹部、マルケス起用への批判は「受け止めなくてはならない」
ドゥカティのゼネラルマネージャーであるジジ・ダッリーニャは、2025年シーズンのMotoGPでマルク・マルケスを起用した件で受けている批判を「受けとめなくてはならない」と語った。 【動画】MotoGP2024 第10戦イギリスGPハイライト 2025年シーズンに向けてドゥカティは当初、プラマックからホルヘ・マルティンを昇格させる可能性が高いと見られてきた。しかし土壇場で彼らはマルケスを選択……この決断は「賛否両論」だったが、チームを”追い出される”エネア・バスティアニーニがイギリスGPで完勝したことで、この話題は再び盛り上がりを見せた。 当初はドゥカティ陣営で長年奮闘し結果を残してきたマルティンのシートがマルケスに奪われることになった点が注目されていたが、バスティアニーニの勝利によって、今では多くの人がバスティアニーニもライダー市場の混乱で不当な扱いを受けたと考えるようになった。 ダッリーニャはドゥカティとしてファクトリーチームのライダー選考で、難しい選択に直面していたと繰り返し説明。その一方で納得できないという批判は受け入れるとも語った。 「エネア(の勝利)はとてもめでたいと思う。残念だが我々はライダーを3つの選択肢から選ばなくてはならなかった。ただ全員がファクトリーチームで走るに値するライダーだったよ」 ダッリーニャはそう語る。 「これまでも言ってきたように、これはプロフェッショナル、そしてスポーツとしての観点からだけではなく、ひとりの人間としても非常に難しい選択だった」 「私は批判を受け止めるためにここに出ているのは明らかなことだし、それは受け止めるべきなんだ」 なおバスティアニーニはイギリスGPでの勝利のあと、ドゥカティの判断に疑問を呈する言葉を発していた。 「ドゥカティの決断については理解できない。彼らは僕やホルへのようなライダーを失うことになるんだからね。でも、彼らの決断は尊重するよ」 「(来年移籍する)KTMは僕にとっても良いマシンになると思っている。ただ一度も試したことはないわけだからね。コース上では何度も見てきたけど、僕は乗ったことがない。試してみないことにはドゥカティと比べて強みが何かは上手く説明できないだろう。まあ様子を見よう」 なお2024年シーズンここまでの10戦のうち、ドゥカティが9戦で勝利しており、2025年もそうした優位は続くと見られている。 しかしダッリーニャは2025年シーズンのニューマシンに関して、ライバルに対する競争力について楽観視しているとは答えなかった。 「毎年毎年が、また新しい世界なんだ。2024年シーズンを終え、そして2025年を始めることになるが、そこでは冬の間に各チームがどう取り組んだかによって、大きく左右されていく」 「我々は既に開発しているアイデアがあるが、他のチームに何ができるのか、どんな手を打ってくるのかは決して分からないことだ」 「最も重要なのは今年を”生き残る”ことであり、来年のことについて考えるのはそれからだ。バイクのパフォーマンスには満足しているし、我々はいいレベルを維持してきている。これからもこの調子で続けていければと思っているよ」
Rachit Thukral, Matteo Nugnes