「逆転の」早田ひな、目指すは王者フェデラー…初の五輪で日本勢初の「金」なるか
卓球で、テニス男子のロジャー・フェデラー(スイス)のようになりたいと語ったことがある。四大大会のシングルスで通算20度優勝したオールラウンドなプレーや、結果のみならず、コート外の振る舞いも含めて誰からも尊敬される真の王者だ。
志を高く、ひたむきに歩む先はどこまでたどり着くのか。見る者をワクワクさせる強い選手だ。(杉野謙太郎)
[世界のライバル]孫穎莎 王国の柱
同い年の孫穎莎(中国)は世界ランキング1位で、王国のエースだ。昨年の世界選手権個人戦ダーバン大会のシングルスで優勝。東京五輪ではシングルスで銀メダル、団体で金メダル。国際卓球連盟によると、早田には2014年以降、今年6月まで無敗の15連勝中。しかしながら、「早田はどんどん向上している。お互い一緒に成長したい」と認める存在だ。
はやた・ひな 2000年7月7日生まれ。福岡県出身。全日本選手権女子シングルスは20年に初優勝し、今年まで計3度制した。23年には女子ダブルス、混合ダブルスと合わせた「3冠」も、女子で史上4人目として達成。女子シングルスの世界ランキングは日本勢トップの5位。