新春インタビュー やり投げ北口榛花、東京開催「世界陸上」で「皆さんの前でいいメダルを」 パリ五輪金メダルは「よくやれたなっていう感じ」
2025年9月13日から21日まで、陸上の世界選手権(世界陸上)が東京・国立競技場で開催される。昨夏のパリ五輪女子やり投げで、日本勢女子フィールド種目初の金メダルに輝いた北口榛花(26)=JAL=が新春インタビューに応じ、新シーズンへの抱負を語った。34年ぶりに東京で開催される陸上界最大の祭典。大観衆の前でビッグスローを披露する。(取材構成・高橋朝香) ――パリ五輪で悲願の金メダルを獲得。2024年を振り返って 「金メダルという結果で終われて、すごくホッとしましたし、よくやれたなっていう感じ。調子が上がりきらない中で、確実に調子を上げてきている海外の選手と戦うのは、簡単なことではなかった」 ――一番の投てきは 「(9月の)ダイヤモンドリーグファイナルの最後の一投。昨シーズン、ずっとうまく投げられないというのから少し抜けた気がしていて。ちょっと復活の兆しが見えた一投だったんじゃないかな」 ――理想の投てきは、年々変わっている 「目指しているところはあまり変わっていない。いまだにシュポタコバ選手の世界記録(08年、72メートル28)の投てきを見ている。憧れる存在だけど、違う人間なので同じにはなれない。どう近づいて、プラス自分の色や、自分の体でどうすべきかを考えている」 ――シュポタコバ選手と自身の違いは 「シュポタコバ選手の方が(体の)回転が早い。私の方が回るのに時間がかかっているのが一つ。あとは、体が前に投げ出される動きも。私は今季は一度もなかったけど、シュポタコバ選手の投てきは、必ず前まで出る動作がある。私と同じところは、腕が伸びてくるところくらいしかなくて。一番遠くに飛んでいるので、エラーな動きはしていないと思っている。100%じゃなくても、近い動きを取り入れてくることは重要」 ――9月に世界選手権が国立競技場で開催される。21年東京五輪では12位。無観客開催だった 「関係者しかいないスタジアムで、あんなに大きいのに誰もいないのは寂しかった。今回は有観客で、お客さんがたくさん来てくれると信じている。東京以降の世界大会は、ほぼ満員のスタジアムでしか試合をしていないので、そういった部分も含めて楽しみ」