残留か、移籍か?どうなるイチローの去就
以下が、FAになる主な外野手だ。※はオプションのある選手。 メルキー・カブレラ(ブルージェイズ) ネルソン・クルーズ(オリオールズ) ジョニー・ゴームス(アスレチックス) マイク・モース(ジャイアンツ) ジョシュ・ウィリンハム(ロイヤルズ) クリス・ヤング(ヤンキース) コルビー・ラスマス(ブルージェイズ) ドナルド・スパン(ナショナルズ)※ 青木宣親(ロイヤルズ) マイケル・カダヤー(ロッキーズ) トリー・ハンター(タイガース) ニック・マーカキス(オリオールズ)※ アレックス・リオス(レンジャーズ)※ この中では、カブレラ、クルーズ、マーカキス、ラスマスあたりが、年俸で1000万ドル(約10億円)以上の複数年契約を勝ち取るだろうが、マネーゲームに参加しないであろうパドレス、マリナーズ、レイズ、ツインズ、アスレチックス、メッツあたりは、実績というより、いかにチームカラーにフィットするかを考えていくはずだ。 パワーというより、スピードや守備力を求めているのはおそらく、パドレス、ツインズ、マリナーズあたり。メッツ、アスレチックスの可能性もゼロではない。 イチローを必要とするチームは必然絞られていくが、中でも、イチローの能力を買っているのは、新しくパドレスのGMに就任したA.J.・プレラーか。レンジャーズのアシスタントGMだった彼は、イチローのようなタイプの選手を好むそうだ。広いペトコパークなら、イチローの守備力も生かせる。パドレスなら、レギュラーのオファーを出すことも十分考えられる。 年俸に関して、ヤンキースなら年間200万ドル(約2億円)程度だろうという話があるが、他チームも、基本年俸はその程度だろうが、打席数などに応じて、出来高を設け、最高で500~600万ドル〔約5億から6億円〕程度に達する契約が考えられる。レギュラー定着なら、それなりの額になるのではないか。 ダークホースはジャイアンツ。ボランコ、パガン、ペンスとレギュラーが3人いて、マイク・モースがさらにいるが、故障が多いパガンはここ2年、いずれも出場が100試合を下回っている。ボランコは本来、控え。FAのモースは守れないため、再契約が微妙。となるとジャイアンツも、外野手の補強を考えているはずだ。 あとは、イチローがどう考えるかだが、決して選択肢は少なくなさそう。案外早く、来季の行方が決まるかもしれない。 (文責・丹羽政善/米国在住スポーツライター)