元千葉ロッテ戦士も「ロールモデルになると思います」と好評!全国でほぼ初?!となる野球教室に約80人の子どもたちが参加
元々、千葉日大一のグラウンドは小学校の校庭でもある。だから子どもと交流することが時々あるとのこと。実際、付属の小学校出身のマネジャーは、「お兄さんのような身近な存在だった」というほど。それほどの距離感だからこそ、即座に考えて行動ができたといっていい。 若山監督はこの野球教室を通じて、「生徒が成長するきっかけになるかな」ということも願っていたという。だから監督の狙い通りといったところだが、実は青松さんも「結構楽しみなんです」と高校生の成長を期待しているようだ。 「どういう風に子どもに対して接するのか。指導者に言われてから動くんじゃなくて、どうやって選手たちが主体的になって動くのか。そこが結構楽しみになんですけど、前回以上に良かったと思います」
主将である秦幸平外野手(2年)も「野球の楽しさを知ってほしいと思ってやりましたが、2年生が主導になって考えて動けたところは成長できていた」と満足の様子。今回の野球教室は成功に終わったといっていいだろう。 今後もこうした野球教室は開催する予定のようだが、青松さんは野球人口減少の現実について、こう語る。 「野球は無くならないと思いますが、気軽に始めるのが難しい現状だと思います。ただ、その状況は僕らでは解消できないことなので、できることは野球の楽しさを子どもたちに伝える。野球に興味を持ってもらうことだと思います。ですので、こんな形で高校生が子どもたちに野球を教える取り組みが全国でやれたらすごくいいと思いますし、ロールモデルになると思います」
また、1人の社会人としても、野球教室の重要性を語る。 「地域貢献をしている感覚を持ちながら野球をする機会があるってことも、すごくいいことだと思うんです。社会に出れば、目の前の仕事や課題に手一杯になりますけど、その先には社会貢献が繋がっている。だから、そこから見たときに自分の役割は何なのか、考えないといけない。そうした社会を生きていく考え方は、普段の野球では実感を得ることはできない。なので、こうした経験は社会に出たときに良かった、と感じると思うんです」 野球界はもちろんだが、選手たちの成長のためにも、千葉日大一はこれからも野球教室を続けていくだろう。そしていつの日か、青松さんや千葉日大一の選手たちに教わった子どもたちが、野球界を盛り上げてくれることを心待ちにしたい。