青山学院大・鶴川正也、最初で最後の箱根路で「他を圧倒する」…原晋監督「5000m12分台出す男」
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は来年1月2、3日、東京・大手町の読売新聞社前から神奈川県箱根町の芦ノ湖までを往復する10区間217・1キロのコースで行われる。2連覇を目指す青山学院大の鶴川正也(4年)ら、勝負の行方を左右する各校のエースたちを紹介する。 【表】最多はどこ?…第101回箱根駅伝に登録選手を5人以上出している高校
故障続きの3年乗り越え急成長
鳴り物入りで入学しながら、3年間は右大腿(だいたい)骨疲労骨折をはじめ故障に泣いてきた。前回優勝時はメンバーの付き添い。青山学院大の鶴川は「同期の走りは励みでもあり、同時に悔しくもあった。それが原動力になってきた」と語る。
継続的に練習できた今季は快進撃を続ける。6月の日本選手権5000メートルでは実業団トップ選手に交じって13分18秒51で4位。11月には1万メートル27分43秒33で学内記録を更新した。学生の枠に収まらないスピードランナーを原晋監督は「日本人で最初に(5000メートル)12分台を出す男」と評する。
駅伝でもうっぷんを晴らすように出雲1区、全日本2区でいずれも区間賞を獲得したが、見据えるのは有終の美だけだ。「僕はまだ青学に来て何も成し遂げていない。最初で最後の箱根。他を圧倒する走りで勝負を決め、大手町で笑い合いたい」。遅れてきたエースの誓いは固い。(井上敬雄)