NISAとiDeCoは結局どちらを優先すべき? ファイナンシャルプランナーが出した結論は
iDeCoに向いている人とは?
最後に、iDeCoの制度が特に有利に働く人のパターンを聞いた。 「大きく2パターンあり、1つは“年収は高いが退職金のない会社員”。もう1つは“自営業で稼ぎの多い人”です」(同) また、いざ拠出を決めた場合には「上限いっぱい」で拠出し続けたほうが望ましいという。 「NISAと異なり、iDeCoは口座開設に2829円、口座維持に年間最低2052円というコストが発生します。そのため、上限いっぱいで運用を続けないと相対的に“手数料が高い”という状況になります」(同) 仮に会社員として、月2万円を60歳までずっと拠出し続けるのは少し怖い気もするが……。 「iDeCoをやるかどうか1つの目安になるのは、預貯金が800万円以上あるかどうか。それだけ余裕資金があれば、急な病気など、不測の事態にも対処が可能だからです。既にまとまった貯蓄があることは、月2万円を拠出し続けられるかの目安にもなるかもしれませんね。逆にそこまで余力のない人は、現状ではNISAだけで十分かも知れません」
風呂内亜矢(ふろうちあや) 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者。独身時代に貯蓄80万円しか持たずマンションを購入したことをきっかけに、お金の勉強を始め、マンションの販売会社に転職。自身の購入体験を元に年間売上1位の実績を挙げる。現在は夫婦で複数の物件を所有し賃料収入を得る一方で、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。『マンガでカンタン! NISA・iDeCoは7日間でわかります。』(Gakken)他、お金に関する書籍は約30冊。日常の記録に交えてお金のTipsを伝えるYouTubeチャンネル「FUROUCHI vlog」も更新中。 デイリー新潮編集部
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