正月三が日はばんえい競馬で2重賞 一瀬恵菜さんが語る注目馬は
1月2日(木)農林水産大臣賞典「第47回帯広記念」が行われます。現在は帯広市でのみばんえい競馬が行われていますが、2006年度まで岩見沢市、旭川市、北見市でもレースが開催されていました。その4つの市が現在も記念競走名として使用されており、帯広記念もその一つです。 ばんえい競馬はそりに箱型の重量物を乗せレースに挑みます。最も重い負担重量は1トンで年度末に行われる大一番の「ばんえい記念」ではその重量を背負います。 帯広記念はそのステップレースとして重要な位置づけです。今年の負担重量は890Kg-930Kgで構成されています。昨年の勝ち馬メジロゴーリキは4年連続出走し、1着1回、2着2回、着外は5着の1度だけとこのレースは好相性でした。のちにばんえい記念の勝利経験もある1頭でしたから、帯広記念の重要性はレース結果からもうかがえます。 今年は5頭立てと例年に比べて出走頭数は少なめですが、やはり注目は2番メムロボブサップ。帯広記念は3年連続出走していますが、9着、2着、2着となかなか勝ち切れないレースとなっています。これまでクリスマスシーズンにはオープン戦を使っていましたが、今年は11月末のドリームエイジカップからの参戦となります。ローテーションの変化もアクセントになってほしいですし、現在なんと8連勝中です。これまでのキャリアで最も連勝記録を伸ばしています。近走は障害を越える前に、グッと馬体を後ろに引き、勢いをつけながらひと腰で越えていくレースぶりが目立ちます。脚色にも最後まで余裕がありますし、今年の頭数ならよりチャンスがありそうです。 3番コマサンエースは近走も安定感のある走りを見せています。前走は先行し障害を1番手で降りてきました。メムロボブサップより前目で競馬できる可能性もあると考えます。 4番コウテイは昨年重賞戦線での活躍が目立ちました。北見記念では3番人気に支持され、メムロボブサップの2着に好走し、本格化を感じる一頭です。馬券の組み立て方も工夫して楽しみたいですね。 そして翌日1月3日(金)には第18回天馬賞が行われます。こちらは明け5歳馬限定の1戦です。サラブレッドの競馬において5歳馬は古馬戦線真っただ中という印象があります。しかしばんえい競馬は、長く現役を続けやすい特徴がある為、6歳以降に本格化するようなケースも多々あります。ですから、まだまだ5歳馬という考え方でも良さそうです。とはいえ過去の勝ち馬にはオレノココロ、メジロゴーリキ、メムロボブサップなどの活躍馬がズラリと揃います。3歳時からどれだけ力をつけられているのか等、指標にもなる1戦です。 狙いたいのは8番タカラキングダムです。前走オープン戦では3着。第二障害への到達は遅かったものの、ひと腰で越えてからは、いい脚が残っていました。2着馬に迫る脚色を見せていましたし、今回も脚が溜められる展開になることを期待します。このレースでは世代間の力関係にも注目したいですね。 ばんえい競馬では新年から楽しみなレースがスタンバイしています。年度末に向けて注目の一頭を見つけてみるのはいかがでしょうか。寒さを吹き飛ばすような、ばんば達の力強い走りと共に盛り上がりましょう!