“身長180センチ”ウクライナ人女性の日本での暮らし。日本では「ヒールを履かない」理由とは
2024年5月から6月にかけて、X(旧:Twitter)上で「#デカ女ブーム」というワードが突如流行し、連日トレンド入りする事態になった。これまでも“界隈”で一定の人気を集めてきた高身長の女性たちだが、その日常生活とは一体どのようなものなのか? 今回話を聞いたのは、身長180センチのネトーチカ(アニャ)さんだ。ウクライナ出身の美女コスプレイヤーとして話題を振りまく彼女に、当事者目線で実生活での「あるある」や、ならではの「悩み」などを語ってもらった。 ⇒【写真】担当編集Y(170センチ)との1枚。なぜこんなに足の長さが違うのだろうか…
「粗悪なブラウン管テレビ」でセーラームーンを観ていた
――ロシアによるウクライナ侵攻を逃れ、2022年8月に24歳で来日されてきたネトーチカさんですが、日本のオタク文化にはどのように親しんできたんでしょうか。 ネトーチカ:日本の漫画やアニメは私が生まれる前から世界的な人気があって、私は5歳の頃にウクライナで放送されていたアニメ「美少女戦士セーラームーン」を観ていました。当時は緑色か黒色の画面しかほとんど映らないソ連製の粗悪なブラウン管テレビでしたが。 ――「セーラームーン」が最初にハマった日本アニメなんですね。 ネトーチカ:「セーラームーン」が日本の作品と知ったのは少し後のことです。中学・高校と理系のコースに進むと、周りがみんなオタクで日本アニメをめちゃくちゃ観ていたので、私も自然と日本アニメに親しまざるを得なくなり、気づいたら生粋のオタクになっていました。
ABCマートで繰り広げられている大きな靴の争奪戦
――ウクライナも理系はオタクが多いんですね。でも当時はまさか日本でコスプレ活動するとは想像もしていなかったでしょうね。 ネトーチカ:そうですね。コスプレしているクラスメイトも高校でいましたが、ウクライナでコスプレするのはとても大変で、衣装を自作するにしても非常にお金が掛かります。 ――東京だとユザワヤみたいな大きな手芸用品店が充実していますけれども。 ネトーチカ:私はウクライナ南部のオデッサ出身ですが、そうした日本のコスプレしやすい土壌や環境は世界でも特殊だと思います。 ――日本の高身長女性はZARAや海外のECサイトで普段着を買う人が多いみたいなんです。ネトーチカさんは服や靴をどこで揃えていますか。 ネトーチカ:そもそもヨーロッパではジーンズにTシャツ・パーカーくらいで、日本人ほどファッションに気を使わないので、まずはそこに合わせるのが大変でした。それで原宿系のカワイイに憧れたんですが、サイズが全然ないし、きっと自分には似合わないなと思い、諦めました。袖も足りないし、肩幅も小さいし、胸のサイズとかも考えると確かにZARAくらいしか選択肢がないですね。靴はABCマートで大きいサイズを探して買っています。外国人同士が大きい靴を奪い合っていて、ABCマートも売り切れが多いので大変です。