【二十四節気】11月22日「小雪」ってどんな日?「新嘗祭」が「勤労感謝の日」に名称変更した理由、旬の食材も
「小雪」時期、一部地域で初雪が見られることも
11月22日(金)は「二十四節気(にじゅうしせっき)」の「小雪(しょうせつ)」です。小雪とはどんな季節かを解説しつつ、旬の食べ物などを紹介します。 【画像】【二十四節気】11月22日「小雪」ってどんな日? 昔から親しまれている暦に「二十四節気」というものがあります。二十四節気は1年を24等分し、それぞれに季節を表す言葉をつけたもの。古代中国の黄河流域で、季節を的確に把握し、農業を効率的に進めるために生み出されたとされています。 「小雪」は、二十四節気の20番目、季節は冬です。地球から見た太陽の通り道を黄道(こうどう)、その黄道を頭角に分割した座標を太陽黄経(たいようこうけい)と言いますが、この太陽黄経が240度になった瞬間を含む日が小雪となります。そのため日にちが固定されておらず、毎年11月22日頃になります。また、期間としては次の「大雪(たいせつ)」になる12月6日までです。 小雪には“わずかな雪が降る頃”という意味があり、この頃になると山間部や北国などでは初雪が見られることもあります。平野部では雪は降らないものの、北風の強さが増して木々の葉が舞い落ち、冬が一歩一歩近づいていることを感じさせてくれます。
「小雪」時期の行事といえば「新嘗祭」
小雪の時期にある行事として最も有名なのが「新嘗祭(にいなめさい)」です。新嘗祭とは、毎年11月23日に宮中や日本全国の神社で行われている収穫祭で、宮中恒例式典の中で最も重要とされているもの。その歴史は古く、日本最古の歴史書とされる「日本書紀」にも登場します。「新」は新穀を、「嘗」は味わうという意味があり、収穫した新穀を神々に奉納してその恵みに感謝し、国家安泰と国民の繁栄をお祈りするという意味があります。 宮中では、天皇陛下が自ら栽培したその年の新穀を、天照大神(あまてらすおおみかみ)をはじめとした神々に捧げて実りを感謝し、新穀を口にされる儀式が行われます。全国の神社でも、新穀や新酒をお供えして神主さんによる祝詞が捧げられる他、舞が奉納されたり、参拝者へのお供え物が振る舞われたりもします。 11月23日は国民の祝日である「勤労感謝の日」ですが、昭和23年以前は新嘗祭という名の祝日でした。なぜ、名称が変わったのでしょうか? その歴史には、第二次世界大戦の敗戦が関係しています。戦後に日本に駐留していた連合国軍総司令部(GHQ)は、宮中行事である新嘗祭が国民の祝日として残ることを懸念しました。そこで、新たな日本国憲法が制定されるのを機に、名称を「勤労感謝の日」と変えたのです。