〝学校休んだほうがいいよ〟チェックリストの活用を 夏休み終盤、子どもの「SOS」をすくいとって
「今のリスク」を見てほしい
夏休みなど学校の長期休業明けには、自死してしまう18歳以下の子どもが増加する傾向があることから、文部科学省は7月中旬に全国の都道府県教育委員会などに予防の取り組みを強めるように通知を出しています。 警察庁・厚生労働省によると、2023年に自ら命を絶ってしまった小・中学生、高校生は22年の514人に次ぐ過去2番目に多い513人(内訳は高校生が347人、中学生153人、小学生13人)。過去5年間の月別の死者数をみると、夏に増加し8~10月頃に年間で最も多くなる傾向があります。 石井さんは「過剰適応になる前に『もっと早く休ませてあげてほしい』というのが、支援・医療現場のスタッフの切実な思いです。学校を休ませずに子どもを追い詰めてしまった親たちも同じ思いを持っています。でも、親や教員は過剰適応といった『現在のリスク』が見えづらく、休ませることで起こる将来のリスクを考えてしまいがち」といいます。 SOSの出し方は、子どもたちそれぞれで違います。そして、保護者は「学校に行かせるかどうか」で悩みます。その悩みにこたえる目安のひとつをつくろうとして、できあがったのが「学校休んだほうがいいよチェックリスト」。石井さんは「チェックリストの周知によって、不登校で苦しむ子、自死にまで追い詰められる子は減っていくと思っています」と話しています。 【10代のための相談窓口】 ・チャイルドライン 18歳以下の相談窓口。電話やチャットで相談できます。サイト内では、誰にも見られないように「つぶやく」こともできます。 ・Mex(ミークス) 10代のための相談窓口まとめサイト。なやみに関する記事や動画も見れます。 ・TEENS POST(ティーンズポスト) 手紙やメールで相談できます。対象は13~19歳。