【モノが運べなくなる時代がくる】物流2024年問題の解決策はあるのか:おすすめ記事5選
2024年8月、巨大物流倉庫が舞台の映画『ラストマイル』が公開しました。ラストマイルとは、物流業界において「顧客にモノが到達する最後の接点」を指します。 【画像】【モノが運べなくなる時代がくる】物流2024年問題の解決策はあるのか:おすすめ記事5選 2024年4月の『働き方改革関連法』施行により、トラック運転者の時間外労働の上限が制限されました。顧客にモノを届けるための運送能力が不足する『物流2024年問題』として物流業界全体に影響をおぼす可能性が懸念され、いまも注視されています。 国内産業の問題を提起する人気記事の中から、<物流問題>をテーマにした5本を編集部が厳選してお届けします。 <目次> 1:「恩恵をまったく期待していない」物流業界の働き方改革を歓迎できない宅配ドライバーの本音(2023年4月27日) 2:<物流2024年問題の解決策?>コストコが実践する、日本の環境に適応した配送オペレーション(2023年12月7日) 3:「経営努力をしても適正運賃の4割も安い」日本の物流を支える中小運送事業者の悲鳴(2023年4月24日) 4:【100年かけてトレーラー輸送が普及した英国】国土の狭い日本でも大型車両で物流問題を解決できる理由(2023年10月5日) 5:〈物流2024年問題〉へ奮闘する公務員たち。知られざる「トラックGメン」の仕事とは?(2024年4月5日)
1:「恩恵をまったく期待していない」物流業界の働き方改革を歓迎できない宅配ドライバーの本音(2023年4月27日)
軽貨物運送のドライバーである鈴木純生さん(仮名、48歳)は、ハードな毎日を過ごしている。午前4時に起床し、朝食や身支度を済ませた後、午前5時過ぎに軽バンで自宅を出る。元請け運送会社の事業所に到着する午前6時からは、自身がその日に配達を担当するエリアの荷物を軽バンに積み込む作業に取り掛かる。もちろん、すべて手作業だ。 朝一の力仕事を終えて、元請けの事業所を出発するのは午前7時半。以降は担当エリア内でひたすら配達と集荷を繰り返す。事業所に帰還するのは午後6時で、1日の拘束時間は12時間に及ぶ。 しかもその間、休憩はほとんど取ることができない。配達、集荷ともに約束した時間帯に顧客を訪問しなければならなかったり、不在だった届け先に再配達に出向いたり、常に時間に追われているためだ――。 宅配ドライバーの本音 働き方改革は「形骸化」する