【6月から増額】年金の見込額は「14万円」です…老後の年金を増やす方法はありますか?
老後生活を迎えると、公的年金が収入源の柱となりますが、年金を受給するようになって「思っていたよりも少ない」と感じる人は多いです。 【写真5枚を見る】前年度から2.7%増額された2024年度の年金額の例表など 厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、100%年金だけで生活している人は全体の44%であり、半数以上の人が「年金だけでは生活できていない」のが現状です。 上記をふまえ、老後生活までに資金準備をしておくことも大切ですが、老後に受け取れるお金を増やす「増額制度」を知っておくことも重要です。 本記事では、老後に受け取れる年金額が増額する制度について紹介していきます。 「2024年度の年金の改定額」や「リアルな年金の平均月額」についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
2024年度は年金額がいくらになる?
まずは、2024年度の年金額例から確認していきましょう。 年金は、物価や賃金の変動率によって、毎年改定が行われています。 2024年度は近年の物価・賃金の上昇を受け、2.7%の増額改定となりました。 厚生労働省によると、2024年度の年金額の例は下記のとおりです。 ・国民年金(満額):6万8000円(1人分) ・厚生年金:23万483円(夫婦2人分の国民年金を含む標準的な年金額) 2023年度の年金額の例と比較すると、国民年金で+1750円、厚生年金で+6001円も受給額がアップしています。 しかし、この金額例は、あくまで「国民年金を満額受給した場合」と「標準的な夫婦世帯2人分」の金額を想定したものとなっており、全員がこの金額を受給できるわけではありません。 では、実際の国民年金と厚生年金の平均的な金額はいくらくらいなのでしょうか。 次章にて、それぞれの平均月額を見ていきましょう。
国民年金・厚生年金の平均月額はいくら?
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金と国民年金の平均月額は下記のとおりです。 ●【厚生年金の平均月額】 ・全体:14万3973円 ・男性:16万3875円 ・女性:10万4878円 ●【国民年金の平均月額】 ・全体:5万6316円 ・男性:5万8798円 ・女性:5万4426円 国民年金は保険料が一律のため個人差があまり生じにくいですが、厚生年金は現役時代の年収や加入期間によって保険料が変動することから、受給額に個人差が大きくなっています。 厚生年金のほうが「国民年金に上乗せ」して受給できるため、国民年金よりも受給額が高くなっています。 とはいえ、厚生年金の全体の平均月額は14万円であり、この金額は税金や社会保険料が差し引かれる前の金額なので、実際はさらに少ないことが予想されます。 上記のように、現役時代の給与と比較すると、老後は収入が大きく減少するため「年金だけでは生活が赤字になる」と痛感する人が多くいるのでしょう。 生活費の赤字を補填するために「老後資金を切り崩す」のも1つですが、国が行っている「増額制度」を利用することも、老後を乗り切る対策として検討できると良いです。 次章にて、老後に受け取れるお金を増やす「増額制度」について紹介していきます。