アウトドア向けに開発されたアルファ化米「孤高のキャンプ飯」その実力を徹底検証!
今年3月に発売されたアルファー食品の「孤高のキャンプ飯」をご存じだろうか? アウトドア向けに開発された新しいアルファ化米で、従来のアルファ化米とは異なる点の多い製品である。 ■【画像】こんなにコンパクト! アルファ化米の「常識を覆すパッキングサイズ」はこちら 従来のアルファ化米は、災害食として開発されているものが多い。パッケージはアルミとフィルムの複合材でバリアー性が高く、脱酸素剤も同封してあるから長期保存できる。開封部にはジッパーが付いていて、熱湯(あるいは水)を注いだ状態で密封可能。立てて置ける立体形状だったり、スプーンが同封されているのは、被災時に食器がなくても食べやすいようにという配慮からだ。 孤高のキャンプ飯は、それらの工夫のいくつかを思い切ってオミットしてあるのが特徴だ。また食味を良くするため、従来のアルファ化米よりも生米に近い状態で仕上げているという。おかげで不便になった部分があるけれど、逆に使いやすくなった部分があり、じつに興味深いのであります。
■柔らかなフィルムなのでスタッキングしやすい
真っ先に目を引くのはパッケージで、従来の頑丈な素材と異なり、薄く柔らかいフィルムが使われている。その分、バリアー性が下がって賞味期間が1年になっているけど(従来品は3~5年)、常温で保存できる点は変わらない。 容量は従来品の100gに対して70g(0.5合)と小容量。中に入っているのはアルファ化米のみで、スプーンや脱酸素剤は入っていない。なのでパッケージごと丸めたり折ったりすれば、さらにコンパクトになって収納しやすい。パッケージ自体の重量も軽く、わずか3gである。まあアルファー食品の既存品「安心米」のパッケージも8gと軽かったけど、少しでも軽量化したいミニマリストにはたまらないごほうびである(僕も含む)。
■炊飯をすすめるワケとは?
孤高のキャンプ飯は、基本的にはメスティン等のクッカーで炊くことを想定している(水でも調理可。後述)。その理由は、従来のアルファ化米よりもおいしさを重視し、より生米に近い状態に仕上げてあるからだという。また、前述したようにパッケージが簡素化され、耐熱性ではなくなったこともある。 アルファー食品によれば、メスティン等で炊飯する際の加熱時間は弱火5~10分、蒸らし時間が15分となっている。実験では加熱時間5分、蒸らし時間15分の合計20分でちょうどよかった。 熱湯を加えて15分でできる従来のアルファ化米よりも時間がかかるように思えるけど、湯を沸かすのに5分かかるとすると、従来品はできあがるまでざっと20分かかる。孤高のキャンプ飯も同じタイムでできるわけだ。 そして、缶詰博士的には加熱時間が短くて済むのが嬉しい。というのも缶詰を使った炊き込みご飯を作る際に、アルファ化米、水とともに缶詰の中身をクッカーに入れて炊いても、過剰な熱が加わらないから具がパサつかないのだ。イイネ!