アウトドア向けに開発されたアルファ化米「孤高のキャンプ飯」その実力を徹底検証!
■食味は生米に近い
かくのごとし。孤高のキャンプ飯1袋分(0.5合)に対して、国分北海道の「缶つまJAPAN北海道産ふらのポークチャップ」を1缶使って、炊き込みご飯を作ってみた。 豚肉をケチャップ味で仕上げたポークチャップは、北海道の定番メニューだ。その甘辛い味がまんべんなくアルファ化米に染みこみ、誠にウマい。豚肉も予想通り固くならず成功だった。 ちなみに、炊き込みご飯だけでは味の評価が難しいので、水で炊飯した白ごはんも味わってみた。 炊飯中に立ち昇る香りは生米から炊いている時と同じで、それでいてヌカ臭さはまったくナシ。炊きあがりの米粒にはハリがあり、ほどよい甘みも味わえる。確かに従来品よりも生米に近い食味だ。
■水でも戻してみた
孤高のキャンプ飯は水でも戻せる。必要な量は約100mlで、パッケージには水を注いだ場合の目安線が書かれている。食べられるまでに約90分かかるけど、お湯が沸かせない時や時間に余裕がある時にはありがたい。 ただ、パッケージにジッパーが付いていないため、水を注いだ後の密封が難しかった。写真のような保存用クリップを使っても、横に倒すと水が漏れてしまうのだ。ジップロックなどの容器に移した方が手っ取り早いと思う。 アルファー食品によると、パッケージを使うのが難しい場合は、シェラカップなどに移して戻してもいいそうだ。その場合は異物が混入しないよう、フタを被せておくと安心であります。 90分後に見てみると、水はすっかりアルファ化米に吸収されていた。食べてみるとふわっと柔らかく、ミネラルを感じさせる香りもあって、ちゃんとおいしい。炊飯した時との違いは、表面がやや水っぽいことだ。 孤高のキャンプ飯は、従来のアルファ化米と生米の中間のような存在に思える。手間と燃料が節約できる点はアルファ化米だし、それでいて炊飯して作る点は生米のよう。さらにスタッキングのしやすさ等まで考慮すると、従来品から乗り換える価値は十分アリだと思う。 ●今回の商品情報 アルファー食品「孤高のキャンプ飯」 国分北海道「缶つまJAPAN北海道産ふらのポークチャップ」 黒川 勇人(くろかわ はやと) 缶詰博士。1966年福島県福島市生まれ。東洋大学文学部卒。卒業後は証券会社、出版社などを経験。2004年、幼い頃から好きだった缶詰の魅力を〈缶詰ブログ〉で発信開始。以来、缶詰界の第一人者として日本はもちろん世界53カ国の缶詰をリサーチ。 缶詰にまつわる文化や経済、人間模様も発信している。公益社団法人・日本缶詰びん詰レトルト食品協会公認。「SDGs災害食大賞」「LOCAL FISH CANグランプリ」「未来の食卓アワード」審査員。 近著、初のエッセイ本『缶詰だよ人生は』(本の泉社)が絶賛発売中! 他『缶詰博士が選ぶ「レジェンド缶詰」究極の逸品36』(講談社)など。マイナビニュースに缶詰エッセイを連載中。
黒川 勇人