年金生活は厳しいけれど…どの政党にも「期待できない」 夫婦で1ヵ月11万円 学生の胃袋を満たす食堂経営も物価高と通院で生活厳しく 選挙を通し政治に期待することは?
いよいよ今週末に迫った衆院選。番組では1週間、より生活に近い目線で争点について考えます。今回のテーマは「年金」。老後の生活に深く関わる年金。少子高齢化で制度の支え手が減る中、皆さんの本音は・・・
京都市伏見区にある「てっぱん」。夫婦で営む小さな食堂は、大学の目の前にあり、客のほとんどが食べ盛りの学生たちです。 ボリュームたっぷりで、学生は1食500円。お代わりも自由です。
店を切り盛りするのは松吉晃美さん68歳。 以前は飲食店で働いていましたが、コロナの影響で解雇になり、生活のためにと3年前、この食堂を開きました。 (松吉さん)「お米10キロが今まで3600円やったのが、今は急に上がって5200円。年金もちょっと上げてくれはったらいいのにね」
年金生活の中、物価の高騰が続き、夫と2人の生活も圧迫しています。 (松吉さん)「年金めちゃくちゃ少ないですよ。こんなんで生活やっていけないですよ」 年金額は、夫婦合わせて2ヵ月で約22万円。1ヵ月11万円ほどです。 夫の昭男さんは腎臓の持病もあり、週に3回透析に通っています。 晃美さんも腰痛の治療があり、月に3万円近くの出費があるといいます。 店の売り上げも食材や高熱費でほぼ消えてしまうため、儲けはわずか。それでも生活のため、そして喜んでくれる学生のため、体が動く限り店を続けていくと言います。 (Q.思い描いていた老後とは?) (松吉さん)「ぜんぜん違う、老後はゆっくりして温泉でも行って…と思ったけど、結局どこ行くのにも高いし、お金ないのに行っても楽しくないし」
年金支給日の銀行前は長蛇の列 受給者ら「苦しい」「展望のない日本社会」
2ヵ月に1度の年金支給日、銀行前には長蛇の列ができていました。受給者はどのような思いでこの日を迎えているのでしょうか。 (86歳女性)「(2ヵ月で)15万6526円」 (Q.生活ははっきり言ってどうですか?年金だけで) (86歳女性)「(生活)できへんわ。余裕ないね、欲しいもん買われへんわ」 (87歳男性)「苦しいですよ。マンションに住んでるから家賃もいるし」 (90歳男性)「少子化で現役世代が減る、先を考えたら非常に展望のない日本社会」