激安スーパーでも「気軽に買えない」 押し寄せる物価高の波 “42年間値上げしない”居酒屋店長が政治に求めることは?【衆院選2024】
いよいよ今週末に迫った衆院選。番組では1週間、テーマを変えてより生活に近い目線で争点について考えます。 【押し寄せる物価高の波】激安スーパーでも「気軽に買えない」 “42年間値上げしない”居酒屋店長が政治に求めることは?【衆院選2024】 今回のテーマは「物価高」。激安が売りのスーパーでも、高いと感じる事態が起きています。40年間値上げせずにやってきた居酒屋は仕入れ代に加え、人件費も高騰し、ダブルパンチで苦境に立たされていました。
激安スーパーでも「気軽に買えない」 輸入品のオリーブオイルは“高級品”
物価高の波は、大阪・西成の“激安スーパー”にも押し寄せています。 (客)「海産物とか50円くらい上がっているかな。野菜はとてつもなく上がっています」「最近でいったらネギ。めっちゃ高くなった」 米の値段は、去年の1.5倍から1.7倍に。新潟県産コシヒカリは10キロで7214円。野菜も軒並み高騰していて、キャベツは1玉378円。 国内のメーカーが今月から値上げした食用油は、スーパーの企業努力で価格が据え置かれているそうですが・・・輸入品のオリーブオイルは1瓶(456g)1617円と、もはや高級品です。 (客)「今までは、これでもええかなと思うてたんを安い方にしようとか。できるだけ買わなくていいものは買わない。果物とかほとんど買わなくなりました」
安さが売りのスーパーでも、気軽に買えなくなったという消費者の声。今年は、食品メーカー各社が計1万品目以上を値上げしている状況。 今月からペットボトル飲料や、ハム・ソーセージなどの加工品、チョコレート菓子なども高くなり、スーパーはこれ以上安くすると赤字になるといいます。 (越前屋 食品部主任 堀内和彦さん)「利益はだいぶ落としています。(値上げの影響が)一番大きかったのは飲料ですね。ほぼ全メーカーで10%くらいは上がってきています。事前に大量に仕入れした商品とかはそのまま据え置いて、安いまま売っているというのもたくさんありますし、特売で毎日違う商品を安くお売りできるようがんばっています」
焼き鳥1本50円、生ビール190円 創業から一度も値上げせず
大阪・ミナミにある居酒屋「けー坊」。焼き鳥1本50円、生ビール1杯190円。1982年に創業してから、一度も値上げをしていません。 店長の岡田啓二(おかだ・けいじ)さん(65)。物価高と人件費高騰のダブルパンチに、苦しめられています。大阪府の最低賃金は今月から50円引き上げられ、時給1114円になりました。 今回の選挙では、複数の政党が最低賃金1500円を公約に掲げていますが・・・ (岡田さん)「すごいなと思って。やきとり50円でやってんのに。いまは赤字のときもあるから、自分の貯蓄を減らしてとかですから」 年々減っているのは自分の給料。50万円ほどあったのが最近は10万円程度になり、貯金を切り崩す事態に。少しでも売り上げを伸ばそうと、今月から週1日だった定休日を月1日にして、仕事にあけくれる日々を過ごしています。