スペースワンの「カイロス」2号機、打ち上げられるも飛行中断措置
スペースワン(東京都港区)は12月18日、小型ロケット「カイロス」2号機を打ち上げたが、ミッション達成は困難と判断され、飛行中断措置が取られた。 カイロス2号機には、Space Cubics、テラスペース、広尾学園(東京都港区、ラグラポが支援)の3者と台湾の宇宙機関である台湾国家宇宙センター(TAiwan Space Agency:TASA)の衛星と非公開の衛星、計5機が搭載されている。 初号機は3月13日に打ち上げられたが、機体に異常を検知したことで自律的に破壊した。2号機の成功が期待されたが、かなわなかった。 カイロスは固体燃料の3段式ロケットで、これに加えて軌道投入精度を高めるための液体推進系キックステージ(PBS)を備える。ペイロードは地球低軌道(LEO)へ約250kg、太陽同期軌道(SSO)へ約150kgを投入可能。高さは約18m、全備重量は約23トン。LEOに1500kgを投入できる宇宙航空研究開発機構(JAXA)のロケット「イプシロンS」(高さ26m)よりもさらに小型だ。 スペースワンは、キヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行の共同出資によって2018年に設立された。
田中好伸(編集部)