鹿児島県 奄美市総合戦略会議 人口対策中心に3か年計画 産金学官が意見交換
奄美市は2024年度第1回奄美市総合戦略会議(座長・馬場武鹿児島大学法文学部講師、委員16人)を26日、同市名瀬のAiAiひろばで開いた。今年度末で計画期限を迎える現行の「奄美市『攻め』の総合戦略2020」(2020~24年度)に代わる、新たな「奄美市『未来づくり』総合戦略2025」(25~27年度の3か年)の策定に向け、新たな方向性などについて意見を聞いた。 委員は産学官などの有識者らで構成。同会議の議論を踏まえた戦略案を12月中にまとめ、市民の意見集約のためのパブリックコメント実施後、来年1月下旬に同会議で提示した上で、市議会3月定例会に提案する。 市が示した骨格案は、人口減少が進行する中、戦略ポイントに①社会動態(転入と転出の差)をプラスにする!②子育て世代を増やす!③出生数を増やす!④人口減少に対応できる島づくり!―とした内容の見直しを図る方針が示された。 会議では、「市全体のくくりで考えるのではなく、名瀬・笠利・住用地区は別々に考えるべき」、「数値目標だけでなく、子育て環境の整備など質を向上させる目標も必要」、「仕事と生活を連携させた対策が必要」などの意見があり、馬場座長からは「毎年ランダムに選定した住民に行うアンケート調査結果は、参考数値であり目標数値に設定すべきではない」との指摘もあった。 このほか、これまで総合戦略に記載された273事業の事業概要及び事業費や、市が実施した「市民の幸福度調査アンケート」の結果が報告された。 アンケートは15歳以上を対象に16年度から年1回で実施。対象者は住民台帳からランダムに選定された2000人となっている。