人気のアドベンチャーバイクとは? ツアラーモデルとホイールサイズがなぜ違う?
ホイールサイズがジャンルの分かれ目!?
おそらく、これらモデルは、長距離ツーリングでの高い快適性という点ではアドベンチャーバイクに近いけれど、よりオンロードでの走りに振った味付けであることが考えられます。 それが最も分かりやすいのが、ホイールの大きさ。 例えば、ヤマハのテネレ700やホンダのCRF1100Lアフリカツイン<s>では、フロント21インチ、リア18インチを採用。また、電子制御サスペンションを採用するCRF1100Lアフリカツイン アドベンチャースポーツESでは、最新モデルでフロントを19インチ化しましたが(リアは18インチ)、いずれも後輪よりも前輪が大きいサイズ設定になっています。 ほかにも、前述したアドベンチャーバイクと呼ばれるモデルの多くが、前輪が大きく、後輪が小さいサイズのホイールを採用していることが多いのです。そして、こうした設定は、オフロードバイクの多くがそうであるように、悪路にあるギャップや凹凸を乗り越えやすくするなど、オフロードの走破性をより高めるためだといえます。 一般的に、バイクで悪路を走る場合、前輪の径が小さいとギャップなどにはまりやすく、ひどい場合は前転してしまうこともあります。逆に、大きい前輪の方が、少々路面が荒れていてもハンドルが取られにくいなどのメリットもあります。 特に、テネレ700やCRF1100Lアフリカツイン<s>などが採用するフロント21インチ、リヤ18インチというホイールは、オフロード競技用のエンデューロレーサーなどにもよく採用されるサイズです(モトクロッサーはフロント21インチ、リヤ19インチが多い)。 おそらく、長年のトライ&エラーから、比較的長距離を走るエンデューロレースでの最適解として採用例の多い前後サイズなのでしょう。そして、それをオフロードも走る公道向けのアドベンチャーバイクにも採用。つまり、アドベンチャーバイクは、オフロードバイクにより近い性格を持ったモデルであるといえるのです。