30代「年収500万円」の会社員。NISA口座に「毎月5万円」を積み立てていますが、そのせいで毎月“赤字家計”です。それでも投資は続けた方が良いですか?
2024年から新NISA制度がスタートし、つみたてNISAでは年間の投資上限枠が40万円だったところが、つみたて投資枠となり上限額が120万円に増えました。投資枠の増額に伴い、毎月の積み立て投資を増額すると、支出が増えて家計が赤字になる場合も考えられます。 本記事では30代年収500万円の会社員が毎月5万円の積み立て投資をすることで、赤字家計となった場合、そのまま投資を継続した方がよいのかを解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
投資は余剰資金で行うもの! 大事なのは家計を黒字にすること
本来、投資は余剰資金で行うものです。日常的に使うお金や、近い将来に使う予定のお金は投資しない方が良いと考えられます。 株式や投資信託などの金融商品は元本が保証されていないので、貯蓄の延長で考えてはいけません。そのため毎月の投資金額を除いても、黒字となるような家計管理に努める方が優先順位は高いと考えます。
投資は無理のない範囲で行い、必ずしも毎月投資する必要はない
毎月5万円の投資で家計が赤字になる場合、黒字家計にするには2つの方法があります。 ●毎月の積み立て投資額を減額する ●支出を見直して、毎月の5万円の投資は継続する スマホの料金や利用機会が少ないサブスクリプションなどの固定費を見直して、毎月5万円の投資を継続するのであれば問題ありませんが、食費や日用品などの変動費の見直しには注意が必要です。 無駄遣いは良くありませんが、変動費は生活の質に直接影響する支出です。無理に削減すると日常生活がストレスのたまるものになってしまいます。 あくまでも投資はより良い人生を送るための手段の1つにとどめるべきです。毎月の投資額にとらわれずに、持続可能なペースで投資を継続する方が良いでしょう。 また、予想外の出費や収入が減った場合は積み立て投資をいったん中断することもできます。これまでに買った投資信託などの金融商品はできるだけ売らないようにする方が利益は出やすいのですが、必ず毎月積み立て投資をする必要はありません。
それでも気になる! みんなの平均投資額は?
楽天証券の調査によると、新NISA制度になった2024年1月時点で、つみたて投資枠内の平均積立設定額は月4万円となっており、つみたてNISA時代の月2万4000円から1万6000円増えています。 新NISA制度がスタートして、積み立てる額を増やす人は増えていますが、それに合わせて無理をする必要はありません。赤字家計なのに無理して投資を継続し、必要な現金が用意できずに金融商品を売却するのは本末転倒ですし、そのときに元本割れしてしまうと損失となってしまいます。 あくまでも家計的に無理のない範囲で投資を継続し、保有している金融商品を売却しない家計管理を目指すことが大事です。