マエケン、ダルに上原……メジャーのプレーオフで日本人選手を何人見れる?
メジャーのプレーオフ争いが佳境だ。 ナ・リーグでは川崎宗則選手の所属する中地区のカブスが早々と地区優勝を決め、ダルビッシュ有投手の所属するレンジャーズも21日時点でマジック2。上原浩治投手、田沢純一投手のレッドソックス、前田健太投手のドジャースも着実に地区優勝に近づいているが、ワイルドカード争いにかける岩隈久志投手、青木宣親選手のマリナーズは微妙なラインで、田中将大投手のヤンキース、イチロー選手のマーリンズは、現状厳しい位置に置いていかれた。 まず川崎のいるカブスは、今月16日に地区優勝を決め、シーズン100勝まであとわずか。ナ・リーグ最多勝利も目の前だ。カブスの投手陣は、昨季ナ・リーグのサイ・ヤング賞に輝いたジェーク・アリエッタ(現時点で17勝7敗、防御率2.96)、今季ここまでナ・リーグ最多の18勝(4敗。防御率2.36)をマークしているジョン・レスター、そして防御率でナ・リ―グトップの2.06を誇る26歳の右腕カイル・ヘンドリックス。数字を見て分かる通り、アリエッタは勝ち数の順位が2位(タイ)で、レスターは防御率でヘンドリックスに続いて2位だ。そして3人に続くジェイソン・ハメルも15勝(8敗。防御率3.56)と安定した成績を残しており、ベテランのジョン・ラッキーも今季ここまで10勝8敗で防御率は3.39である。 それに加え、打撃は昨季の新人王クリス・ブライアントが今季さらに成長。ナ・リーグ2位の38本塁打を放っている。アンソニー・リゾはナ・リーグ2位タイの104打点(本塁打は同4位タイの31本)と中軸は脅威。2年目で大きく成長したアディソン・ラッセル、ベテランのベン・ゾブリストらが打撃の層を厚くしている。昨季のプレーオフではナ・リーグ優勝決定戦の対メッツで、まさかのスウィープ(4連敗)で敗退した。同シリーズでは、メッツの好投手の前に打率.164とすっかり打撃が沈黙してしいまったが、今季は攻撃力を伸ばしており、今度こそ1908年以来の優勝を掴みそうな勢いだ。 現在マジック「2」とア・リーグ西地区優勝が目の前に迫ったレンジャーズ。 過去7年で5度目の90勝(3年ぶり)を挙げ、相変わらずの強敵ぶりを見せている。打線は良いのに加え、勝負強く、打たれ強い。1点差で勝っている試合が多く、ESPNの情報によると、リードを許してからの勝ち数と勝率がメジャーでトップだ。しかしESPNのレンジャーズの番記者ブランドン・ランド氏が「ローテーションにしてもブルペンにしてもダルビッシュ有とコール・ハメルに続く投手に疑問が残る」とするように、防御率でア・リーグのワースト3位に位置する投手陣に不安が残り、打撃力のあるチームが揃うア・リーグでどこまで勝ち進めるかは不透明だ。 同ア・リーグの東地区では、上原、田沢がいるレッドソックスが好調を保っている。9月に入ってからの19試合で14勝5敗。21日の時点で7連勝中だ。 右胸筋の張りで7月20日から故障者リスト入りしていた上原は、9月7日に約7週間ぶりに復帰して以来、7試合に登板した時点で無失点。8月に調子を落としていた田沢も9月は4試合に登板した時点で無失点と復調。同2投手と抑えのクレイグ・キンブレル、ジョー・ケリー、ブラッド・ジーグラーら頼れるブルペンが揃い、先発もここまでア・リーグ最多の21勝(4敗、防御率3.08)を挙げているリック・ポーセロ、2012年のア・リーグ、サイ・ヤング賞投手で昨季自己2度目の最高防御率を記録したデイビッド・プライスがいる。打撃はア・リーグトップ。ここまで打率.318、36本塁打と今季限りで引退するには惜しいデービッド・オルティスら打率2割9分以上が5選手(3割以上3選手を含む)。特にハンリー・ラミレスは、9月の打率が.357で9本塁打と絶好調。攻守にまとまりを見せるチームは、このまま戦力を上げてポストシーズンへ突っ走りそうな勢いだ。 ちなみに残るア・リーグ中地区はインディアンスがリードしている。チームの防御率はア・リーグトップと投手陣が支えるチームだ。