うれしい初戴冠を果たした黒川瑛斗（中央）

＜Krush：166大会＞◇25日◇東京・後楽園ホール 　メインイベント（第9試合）で「第9代Krushバンタム級王座決定トーナメント決勝戦3分3R延長1R」が行われ、黒川瑛斗（20＝K－1 GYM SAGAMI－ONO KREST）が判定3－0（30－28×3）で白幡裕星（22＝K－1ジム総本部チームペガサス）を下してうれしい初戴冠を果たした。 　この王座は前王者の池田幸司が階級を上げるためにベルトを返上し、空位となっていた。 　黒川は1、2Rは圧力をかけつつも、もう1歩踏み込めない展開が続いたが、意を決した3R中盤に右フックからの左ストレートでついにダウンを奪取。直後に相手の左パンチでバランスを崩して転倒する場面もあったが、こちらはノーダウンと判断され、そのまま判定勝利となった。 　黒川は試合後「試合前に『Krushのメインイベントっていうのを見せる』とか『自分のやるべき仕事は分かってる』って言ってたんですけど、結果としてああいうしょうもない試合をしちゃって。こんなチャンピオンじゃダメなんで、鍛え直そうかなと思います」と3試合連続KO勝利できなかったこと反省した。 　とはいえ、ダウンを取った直後には「ダウンを取った瞬間はホッとしたっていう感じはあったんで。試合を見てもらえば、ちょっと顔に出てると思うんで。ああ、良かったみたいな」と思ったそうで、今後に向けて「チャンピオンは自分のエゴだけじゃないと思うんで。自分が勝ったらOK、負けたら残念とかじゃなくて、人の感情を動かせるような試合をしなきゃいけないと思う」と話し、次戦以降はより人の感情に訴えかけるような試合をすることを誓っていた。 　◆黒川瑛斗（くろかわ・えいと）2003年（平15）11月28日、神奈川・茅ケ崎市生まれ。K－1 GYM SAGAMI－ONO KREST所属。ファイトスタイルはサウスポーで、第34回K－1アマチュアチャレンジAクラス－55キロで優勝し、22年にプロデビュー。この日の白幡戦の勝利で通算9戦7勝（2KO）1敗1分けとした。唯一の黒星は昨年10月の大久保琉唯戦で判定で喫した。169センチ・53キロ。