誰にも言えないデリケートゾーンの悩み。臭いが強い…に医師・専門家が回答
今こそ知りたい50代からのデリケートゾーンの話#7
50代からのデリケートゾーンに関するお悩みに、対馬ルリ子 女性ライフクリニック銀座院長の石山尚子さんと、認定メノポーズ(更年期)カウンセラーとして活動中の吉川千明さんが回答します。今回は「デリケートゾーンの臭い」に関するお悩みです。
教えてくれた人のプロフィール
石山尚子(いしやま・なおこ)さん。日本産婦人科学会専門医。富山大学附属病院および関連病院勤務を経て2007年より女性医師・スタッフによる女性のためのクリニック、対馬ルリ子 女性ライフクリニック 銀座に勤務。21年より院長に。 吉川千明(よしかわ・ちあき)さん 美容家・オーガニックスペシャリスト・認定メノポーズ(更年期)カウンセラー。コスメのみならず、食や植物療法などナチュラルでヘルシーな女性のライフスタイルを提案。近年は更年期ケアの専門家として、女性の健康啓発を行う。
石山尚子さんの回答:腟内の潤いが不足し、菌が増殖するせい。デリケートゾーンのケアが大切です
更年期以降、女性ホルモンの分泌が低下すると、膣内の潤いが低下します。すると膣内の自浄作用が低下し、菌のバランスが悪くなります。デリケートゾーンは常に温かく多湿な上に、下着やナプキン、尿パッドなどなどで蒸れやすく、菌が増殖しやすい環境です。そのため、他の場所よりニオイが発生しやすいのです。 ニオイを防ぐためには、菌の増殖を防ぐことが大切です。まずは通気性のよい下着を使用し、おりものシートや尿パッドはこまめに替えましょう。おりもの用の布ナプキンもおすすめです。そしてデリケートゾーン専用の洗浄剤を使ってやさしく丁寧に洗いましょう。 その後、デリケートゾーンのバリア機能を高めるため、デリケートゾーン専用のローションやオイルなどでしっかり保湿を行いましょう。その際、膣まわりをマッサージすると血行が良くなり潤いを保つ効果が高まります。 ■病気の可能性もあるので注意 おりもの量や色、においが気になる場合、かゆみや不正出血がある場合などは、膣炎や子宮の病気の可能性もあるので、気になる症状がある場合は早めに婦人科を受診してください。 また、日常のケアのみでは十分でない場合、女性ホルモン補充療法(HRT)やデリケートゾーンの脱毛、デリケートゾーンの皮膚や粘膜を若返らせるレーザー治療などが有効な場合もありますので、気軽に婦人科医に相談してください。