6.19東京D「THEMATCH」の史上最高300万円チケットを戦う那須川天心天心と武尊はどう受け止めたのか…「子供に優しくない」「友人が前で見れずに悲しい」
天才キックボクサーのRISE世界フェザー級王者、那須川天心(23、TARGET/Cygames)とKー1史上初の3階級制覇王者で現スーパー・フェザー級王者、武尊(30、K-1 GYM SAGAMI―ONO KREST)が6月19日に東京ドームで激突する「THEMATCH2022」の記者会見が7日、都内のホテルで行われ、追加ルールや入場料、テレビ放映などの大会概要が発表された。注目は3分×3ラウンド+延長1ラウンドで最後はマスト判定をつける完全決着ルールと、最前列が史上最高額となる300万円に設定された破格の入場チケット。だが、300万円チケットに関しての2人の反応は意外なものだった…。
3分×3R+1R延長の完全決着ルール
ドリームマッチの輪郭が見えてきた。昨年12月24日の対戦決定会見以来となった公式会見で、まず発表されたのがイベント名の「THEMATCH2022」。そして追加の対戦ルールも発表された。 武尊が「延長無制限の完全決着ルール」を求めていたラウンド数だ。3分×3ラウンドでの戦いとなり、そこで判定でも決着がつかなかった場合、1ラウンドだけ延長戦が行われ、このラウンドのみマストでジャッジをつけ、シロクロをつけるという完全決着ルールとなった。ジャッジ構成やジャッジ基準などについては実行委員会で協議中だという。 武尊は「僕が言った完全決着ルールで出来ることが決まったのはうれしいし、天心選手が前回の会見で言いましたが、延長に行く必要のない試合をすればいいだけなので、3分3ランドの中でKOで倒します」と納得の様子だった。 衝撃的だったのはチケットの値段設定だ。VVIP1列席とした最前列は300万円、2列目が200万円、3列目が100万円。実行委員会の1人、RIZINの榊原信行CEOが「日本格闘技史上過去最高額」と胸を張る異例の価格に設定された。 物価は違うが1976年に行われたプロレスラー、アントニオ猪木とボクシングの現役ヘビー級王者だったモハメッド・アリ(米)の世紀の一戦の最高額チケットが30万円。1990年のプロボクシングの世界ヘビー級3団体統一王者、マイク・タイソン(米)対ジェームズ“バスター”ダグラス(米)戦も同じく15万円。明日、さいたまスーパーアリーナで行われるWBA世界ミドル級スーパー王者、村田諒太(帝拳)対IBF世界同級王者、ゲンナジ―・ゴロフキン(カザフスタン)の歴史的統一戦でのリングサイド22万円だったが、その10倍以上だ。 各列約50席がとれるそうで、この3列の売り上げだけで約3億円。通常の格闘技ビッグイベントの総売り上げだろう。最低価格帯はA席(スタンドD、Eブロック)の15000円となっている。 榊原CEOは、5万人は入れ「過去に東京ドームで行われた記録を全部抜きたい」との野望を口にした。 では、300万円チケットを当の戦う2人はどう受けとめたのだろう。武尊は「いやあ高いと思いました」と苦笑いを浮かべた。