【薬に頼る前に食事の見直しを!】心の健康のために「摂るべき6つの栄養素」とは?
メンタルの問題は病院に通い必ず薬を飲まなきゃダメ? と思っているならそれは間違い。もっと重要なものがあります。それが食事。「心の病気には、食事が影響しています」と話す栄養専門精神科医の奥平智之先生に、今回は心の健康を保つために「必須の栄養素」を教えてもらいます。 あなたに足りない栄養素は?【栄養素診断】で知るべし!
教えてくれたのは…奥平智之先生
日本栄養精神医学研究会 会長・ 医療法人山口病院 副院長 栄養専門精神科医 「メンタルヘルスは食事から」をモットーに食事や栄養を重視した精神科診療に取り組む。 鉄欠乏女子を「テケジョ」、栄養の問題に起因するうつ状態を「栄養型うつ」と命名し、「栄養精神医学」の大切さを啓発している。
心の健康を保つために必須の栄養素とは?
✔ タンパク質 ✔ ビタミンB群 ✔ 鉄 ✔ 亜鉛 ✔ マグネシウム ✔ ビタミンD 奥平先生が考える心の健康のために欠かせない栄養素はこの6つ。 反対にこの6つの栄養素が不足すると、プチメンタル不調につながりやすいそうで……。
心の健康に欠かせない必須の栄養素1:「タンパク質」
タンパク質が不足するとプチメンタル不調につながる理由 酵素やコレステロールもタンパク質から作られています。そのため、タンパク質が足りないと消化酵素が不足して消化吸収力が落ち、心を健やかに保つために必要な栄養素を十分に取り込めなくなります。また、タンパク質も含めカロリー不足でコレステロールが不足すると、うつや不安症状が出やすくなります。タンパク質は、心を安定させるセロトニン、よろこびや快楽に作用するドーパミンなどの脳内ホルモン(神経伝達物質)の材料であることからもメンタルケアに欠かせない栄養だということを理解していただけると思います。 タンパク質は、今あるものが分解され、新しいものに入れ替わります。ですが、ストレスがかかると分解するほうが優位になるため、より多くのタンパク質が必要になります。ストレスを感じるときには、タンパク質をたっぷり摂る食生活を心がけましょう。
心の健康に欠かせない必須の栄養素2:「ビタミンB群」
ビタミンB群が不足するとプチメンタル不調につながる理由 ビタミンB群は、心に効く栄養素の代表格。脳内ホルモンは、アミノ酸(タンパク質)から作られていますが、 “幸せホルモン”と別名を持つセロトニンや“ときめきホルモン”といわれるドーパミンなどを分泌するには、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB6、葉酸などのビタミンB群も必要です。ビタミンB群は、互いに補い合いながら働くため、どれかを単体で摂るよりもB群全体で摂るとより効果的です。ビタミンB群が不足すると、集中力の低下ややる気が出ない、憂鬱な気持ちになりやすくなることがあります。寝つきが悪くなるなど、睡眠の質が悪くなることも考えられます。