【ヤクルト】復活奥川恭伸、来季は筋肉量2キロ増で球速150キロ超えだ!初の2桁へ「邁進」
V奪回の使者となる。右肘痛などの度重なる故障から復活したヤクルト奥川恭伸投手(23)が5日、都内の球団事務所で現状維持の2100万円で契約を更改。球団からは先発ローテーションの中心としての活躍を期待された。21年にキャリア最多の9勝を挙げた右腕。完全復活の先には、初の2桁勝利も見えてくる。他の先発陣も本来の活躍が戻れば、21、22年以来の優勝も夢じゃない。 ◇ ◇ ◇ 球団からの評価に、奥川の覚悟と責任感が垣間見えた。現状維持の2100万円でサイン。会見場に姿を見せ、引き締まった表情で言った。「『1軍にいてもらわないといけない選手、ローテーションを中心として回ってもらわないといけない選手だから、来年は期待している』と伝えられました」。今季は自身980日ぶりの勝利を挙げ、7試合の登板で3勝2敗、防御率2・76で24年を終了。「長いトンネルを抜けた」と言った。 復活の次は完全復活? 「完全復活っていうよりも、やっぱりもっと先を目指して。もちろん段階とかあると思うんですけど、その1歩として今年は1つ、今までとは違うシーズンを送れたので、もう来年は本当に中心として頑張れるように」。目標とする登板数は21年の18を超える20。筋肉量も2キロアップする。平均球速も140キロ中盤~後半から150キロへ。登板間隔も中10日前後から、1軍では初の中6日で回る。「1週間に1度というところは、コンスタントに投げ続けたい」。イニング数も上げる。「ローテの中心とはそういうことだと思う」。 21年にはキャリア最多の9勝をマーク。目指す進化の姿の先には、初の2桁勝利も見えてくる。来季の目標を記した色紙には「邁進」と、つづった。 「今まで本当に思った通りにシーズンがなかなかいかなくて、悔しい思いをたくさんしてきたんですけど、来年は1年間突っ走るようなシーズンにしたい」 頼もしい先輩たちも負けてはいられない。キャリアワーストの2勝で終えたエース小川も復活へ鼻息は荒い。WBC日本代表の左腕・高橋も初の2桁勝利へ今季8勝と一端は見せた。ソフトバンクから国内FA権を行使した石川柊&新外国人が加われば、夢は広がる。奥川は「まずは(1軍のマウンド)そこに立つこと、投げること、投げて勝つこと、投手力の再建はすごく課題に挙がっている部分なので、少しでも力になれるように頑張りたい」。V奪回へ、奥川中心にヤり返せ! 【栗田尚樹】