セミナー集客の鍵は講師の実績よりも「企画」(滝川徹 時短コンサルタント)
■競争相手がいなければ集客は簡単になる
たとえば私の場合、セミナー講師をはじめたばかりの頃は「残業ゼロの会社員」という肩書きで活動していました。ラッキーなことに、当時はまだ働き方改革が浸透する前で、長時間労働が珍しくない時期でした。今ではそう珍しくないかもしれませんが、当時は残業ゼロを実践している会社員というのはかなり少なかったと思います。 そのうえ、タスク管理や仕事術を教えている人物となればさらに少ない状況でした。「残業ゼロを実践する会社員が教えるタスク管理」──これが私のセミナーの切り口・企画だったわけですが、当時この企画でセミナーを開催している人は私が知る限り存在しませんでした。 その結果、私の有料セミナーデビューはありがたいことに満席となりました。その後も少人数制のセミナーを開催していきましたが、集客に困ることはありませんでした。 私のデビューがうまくいったのは企画以外にもさまざまな要素があったのは間違いありません。ただ、他のセミナーにはない切り口・企画でセミナーを開催することの大切さは、わかっていただけるのではないでしょうか。 当時、タスク管理のセミナー自体は珍しくありませんでした。私の師匠である大橋悦夫さんをはじめ、フリーランスの方で教えている人は何人かいたわけです。 しかし残業ゼロを実践している現役会社員でタスク管理を教えている人となると、おそらく私だけだったと思います。当時の私は競争相手がいなかった。だから集客に困らなかったのです。 この「競争相手がいない」というのが集客の一番の秘訣なんですね。なのでセミナーの企画を考える時は、皆さんのセミナーが他のセミナーとどう違うのか。この点を深掘りして表現することが大切です。そのために次の質問を自分にしてみてください。 ・皆さんの(他の講師と異なる)ユニークな点はどこですか? ・他のセミナーでやってないこと・テーマで教えられることはありますか? これらの質問に対する答えに着目して企画を考える。これが集客ができるセミナーを作るはじめの一歩です。