ヤンキースが佐々木朗希獲得競争で「劣勢」と推測されている理由
ニューヨーク・ヤンキースにとって、このオフはかなり勝手が違うものとなっている。 これまでヤンキースはフリーエージェント市場で大きな存在感を発揮し、豊富な資金力を背景に欲しい選手を獲得してきた。 佐々木朗希の移籍先、米メディアが予想する有力候補TOP10は? しかし、この冬はニューヨーク・メッツとの歴史的な入札合戦の末に、フリーエージェントの目玉選手、フアン・ソトを失った。そして今また、ヤンキースは、別のフリーエージェント獲得競争でも「劣勢」と見られている。
佐々木獲得競争では資金力が通じない? MLBの契約ルールがもたらす制約
今週、佐々木朗希がフリーエージェント市場参入の最初のステップとして各チームとの会談を行っている中、米紙『ニューヨーク・ポスト』のダン・マーティン記者をはじめとする多くの情報筋が、ヤンキースの佐々木獲得の可能性は低いと考えている。 165キロの速球を投げる佐々木は現在23歳であり、MLBの国際ボーナスプールのルールに従って契約を結ばなければならない。これは通常、ラテンアメリカ出身の16歳の選手の契約に適用されるルールである。 日本の選手は通常25歳になるまでメジャー挑戦を待つことで、このルールを回避し、フリーエージェントとしての契約金を最大限に高めることができるようになる。 つまり、どの球団であっても今回佐々木に支払うことができる金額は750万ドル前後(1ドル153円換算で約11億4750万円)であり、ヤンキースやドジャースといった資金力豊富なチームに金銭面での優位性はないということになる。
佐々木獲得の有力候補はどこか?
また、佐々木の代理人であるジョエル・ウルフ氏は、今月初めに行われたウィンター・ミーティングの場で「最も適しているのは、メディアの注目度が低い小規模な市場かもしれない」とコメントした。 「これらの要因すべてから、ヤンキースとメッツは佐々木獲得においては劣勢であると見る者もいる」とマーティン氏は『ニューヨーク・ポスト』で書いている。 最有力候補はサンディエゴ・パドレスとドジャースと見られているが、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMはヤンキースも佐々木獲得に乗り出すと表明している。 原文:Yankees are underdogs in chase for flame-throwing Japanese star, per insider says 翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)