給料を「2万円」上乗せでグループ企業への出向を命じられた友人。在籍出向にはよいことも多いのでしょうか?
在籍出向で給与はどうなる?
在籍出向における給与の支払いについては、出向元および出向先の会社が話し合って決定することになっています。支払方法は以下の通りです。 ・出向先の会社から直接支給される ・出向先の会社が出向元に給与負担金を払い出向元の会社から支給される 賃金を含む労働条件は、出向労働者に事前にきちんと明示されている必要があります。また、給与は基本的に出向元の水準に合わせて支払われることが一般的であるといわれています。ただし仕事内容によって変化する可能性はあるでしょう。労働条件について労働者の同意が必要であることからも、出向前よりも大きく減額されることはないと考えられます。 出向の際は、出向手当を付ける企業もあります。総務省統計局の「賃金事情等総合調査(2018年)」によると、出向手当制度のある企業における出向手当の平均支給額は以下の通りです。 ・定額の場合:2万3000円 ・支給額に幅がある場合:5300円~5万9000円 出向前と同じ水準で給与が出て、さらに出向手当が付く場合は、在籍出向により給与アップすることが考えられます。出向後の給与水準や出向手当の有無、支給される金額については、出向前に就業規則などで確認しておくといいでしょう。
労働者の能力の向上や雇用の維持につながる在籍出向! 手当で給料アップの可能性もあり
在籍出向には、労働者の能力向上や雇用の維持など、さまざまな目的があります。給料など労働条件については出向元および出向先の会社、出向労働者の三者間の取り決めによって定められることになっています。出向後の給与については出向労働者に明示されますので、就業規則などで確認するといいでしょう。 仕事内容にもよりますが、給与水準が大きく変わらないことが一般的なようです。「会社から給料を2万円上乗せでグループ企業への出向を命じられた」という友人の場合は、今の給与に出向手当が2万円付いて、年収アップすることが考えられるでしょう。 出典 厚生労働省 在籍型出向「基本がわかる」ハンドブック(第2版)(6~9ページ) 総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat)賃金事情等総合調査 賃金事情調査 表番号5(年次)2018年 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部