「3人娘」園まりさんを盟友が悼む「私にくれる衣装を全部分けてくれていた。ご会葬も自分で全部書いていた」
2024年も多くの著名人の方々が鬼籍に入られました。スポーツ報知では、身近な人の証言や知られざるエピソードとともに、故人をしのびます。 * * * ◆7月26日 歌手・園まりさん(急性心不全で死去、享年80歳) 園さんが旅立ち、5か月が過ぎた。「3人娘」として共に一世を風靡(ふうび)した歌手の伊東ゆかり(77)は「やっぱり寂しいです。年齢の順番でいけば、まりさんが先に逝くんだけど、こんなに早く別れが来ると思っていなかった…。まだ、そばにいる感じがしますね」と話した。 1962年に同じ事務所の園さん、中尾ミエ(78)と「3人娘」を結成。テレビ番組「スパークショー」でブレイクし、国民的人気を誇った。「当時は私とミエちゃんがやんちゃして、まりさんが遠くで見ている感じでした」 園さんとの関係性が濃くなったのは再結成した2004年以降、50代に入ってからだった。「健康の話とか『本当はミエさんが怖かった』とか(笑)、ちょこちょこ電話で話したり。私もまりさんも脂っこい食べものが好きだし、にんにくも好きで食が合ったのかな」 亡くなる5日前、病院を訪ねた。「ミエさんにあげるもの、私にあげるものって、衣装、アクセサリーを全部分けてくれていた。ご会葬(御礼)も自分で全部書いていらした。ある時期に死期を悟って冷静に努めるなんて。不思議よね」 譲り受けたステージ用ドレスは丈を直し、11月19日のNHK「うたコン」で着用。天国の園さんに届けと言わんばかりに「スパーク3人娘メドレー」を歌った。「LINEのやり取りも、電話帳も消せないわ。本当に遠くへ行っちゃいそうだから。歌手仲間というより、私にとっては心の友です。まだ聞いていない話もあったから、それは天国で聞かせてね」(加茂 伸太郎)
報知新聞社