骨粗しょう症の救世主/医師で作家・鎌田實の「鎌田式 究極の若返り健康術」
「鎌田式 究極の若返り健康術」<23> カルシウムの99%は骨や歯にたくわえられます。残りの1%は血液や筋肉などに溶けこんでいて、骨はいわばカルシウムの貯蔵庫。 ・カルシウムパラドックス ところが、体からカルシウムが足りなくなると、骨から血管にカルシウムが溶け出してしまいます。これを「カルシウムパラドックス」といって、体を守るために必要な機能なのですが、結果として骨からカルシウムが失われ、骨粗しょう症の原因になってしまいます。 骨がもろくなり、くしゃみで骨折をするようなことが起きてしまうのです。 また、カルシウムが血管の中で石灰化してしまうと、血管を詰まらせて、動脈硬化や脳梗塞などの血管系疾患の原因にもなります。 カルシウムの必要量は、75歳以上の男性は1日に720 mg、女性は620 mg。でも、多くの日本人は150~200 mgほど足りていません。骨粗しょう症予防のためにも、高齢の方には今より200 mgずつ多くとってほしい。 ・「4群・2群」の法則 カルシウムが豊富な食材は、「乳製品」「大豆・大豆製品」「野菜類」「魚介・海藻類」など。毎日の食事でこの4つの食材群から、最低2群以上は食べるようにしてください。 ぼくはこれを「4群・2群」の法則と名づけました。自分なりにとりやすい食材を決めて、家に常備しておくのがコツです。 カルシウムは尿や便として少しずつ体の外に出てしまうため、毎日の食事でこまめに補っていくしかありません。この法則で、毎日コツコツ、カルシウムをとりましょう。