「やる気ない」年上50代部下に言ったほうがいいこととは?年上部下が当たり前の時代のマネジメント
シニアメンバーが従来からあるビジネスのノウハウや考え方を、ミレニアル世代、Z世代などに教え、逆にミレニアル世代、Z世代の両方からシニアメンバーにデジタルやデータの活用について教える双方向メンタリングも効果的である。 そして、どうしてもやる気がない、また周りへ悪影響が出てしまうなどのシニアメンバーに対しては、課長として、言うべきことを言わなくてはならない。 相手が年配者であっても、もし課の運営に悪影響を及ぼすようであれば、課長の役割として、きっぱりと伝えるべきである。
■年上のメンバーのマネジメントのスタンス、やり方は? ある企業のマネジメント研修で、自分より年下の上司のいるシニアメンバーは、「上司が、年上である私に対して遠慮しすぎてしまい、言うべきことを言ってこない。もちろん、口のききかたなど、年配者への配慮はほしいが、部下である私に言うべきことははっきりと言い、課長という役割で仕事をすべきである。そうしないと組織として機能しない」と述べていた。まったくそのとおりである。
また、自分より年上のメンバーを持つ課長は、「相手が年上だからといって遠慮しすぎずに、課長という役割を果たすよう心がけている」と言っていた。そのようなスタンスでいるほうがうまくいっていることが多いようである。 ある製薬会社の課長は、自身の昇格により、以前自分の上司であった人がメンバーとなったことがある。年下の上司もやりにくいし、年上のメンバーもおもしろくない。 その際、課長という立場から言うべきことを言いつつ、年上のメンバーの強み・弱み・特徴をよく理解したうえで、極力、年上のメンバーの強みを活かそうとしたそうである。
特に年上のメンバーの強みが出る分野においては、「○○については、どのように考えますか?」「何か、若手に向けてのアドバイスなどありませんか?」など相談を投げかけながら、やる気や能力を活かすようにし、結果、うまく課をマネジメントできたとのことである。 ■ジュニアメンバーにやってはいけないこと 10歳、20歳、時に30歳以上年齢差があるジュニアメンバーを持った場合、どうするか? 「最近の若手は考え方、価値観が違いすぎる」と思うこともあるだろう。また、話題がかみ合わないこともあるかもしれない。