全米メディアも大谷翔平の45本塁打&25盗塁&100得点の快挙に注目…二塁手グラブ破壊の一打に「MVP決まり」
エンゼルスの大谷翔平(27)が9月29日(日本時間30日)、敵地のレンジャーズ戦に「1番・DH」で出場し、6回に一塁への内野安打で出塁すると、二盗に成功し、メジャーで2006年のアルフォンソ・ソリアーノ以来、史上6人目となる1シーズン「45本塁打&25盗塁」を達成した。さらにジャック・メイフィールドのセンター前タイムリーで生還。今季の得点を100点とした。日本人メジャーリーガーで100得点をマークしたのはイチロー氏(8度)、松井秀喜氏(3度)以来3人目の快挙となった。大谷は9回の第5打席にもライト前ヒットを放ち、26個目の盗塁を決めて5打数2安打としたが、待望の本塁打は出なかった。ロイヤルズのサルバドール・ぺレスは48号をマークしており、本塁打王争いで大谷との差は3本に広がったが、全米のメディアは、これらの記録達成の快挙に注目した。
45本塁打&25盗塁はボンズ、カンセコら過去に5人
地元のオレンジカウンティ・レジスター紙は「大谷の記録到達のパフォーマンスがエンゼルスの勝ち試合(7-2スコア)で終盤の攻勢を引き起こす」との見出しを取り「今シーズンのエンゼルスでは個人の記録到達を除いて達成するものがほとんどない中で、大谷がいくつかの注目すべき記録を達成した」とし、25盗塁、100得点に到達したことを伝えた。 記事は、「大谷は45本塁打とともに(25盗塁、100得点の)これらの成績を加えたア・リーグで初めての選手となる」と紹介。「大谷は今シーズンは、もう投手として登板しないが、二刀流で、この記録を達成した選手は過去に誰もいない。9回に26個目の盗塁を決めた大谷は残り4試合で98打点としている」と続けた。 また9回のライト前に抜けていった強烈なヒットが二塁手のアンディー・イバネスのグラブを”破壊”したかのように見えたため、「大谷は2安打を放ち、1本(9回のライト前ヒット)は打球速度109マイル(175.4キロ)の弾丸ライナーで二塁手のイバネスのグラブを突き抜けたようだった。マドン監督は『あれはMVPに駆り立てるものだ。グラブを破壊し始めるようであれば、それはもうMVPだ』とジョークで語った」とも付け加えた。 MLB公式サイトは「大谷がア・リーグの歴史を築く推進力を披露」との見出しを取り「MVPの最有力候補が(ア・リーグで)初めて45本塁打、25盗塁、100得点を記録した」と偉業を達成したことを伝えた。 45本塁打&25盗塁を達成した選手は、過去にソリアーノ(2006年)、チッパー・ジョーンズ(1999年)、ホセ・カンセコ(1998年)、ラリー・ウォーカー(1997年)とバリー・ボンズ(1993年)の5人しかいないが、ア・リーグではカンセコ以来2人目の快挙。 カンセコは、その年ブルージェイズで46本塁打&29盗塁をマークしていたが、同メディアは「大谷は特別な選手への仲間入りを果たした」とし、マドン監督の「今年は彼によって多くの革新的なことがもたらされた最初の1年で、これは今後も続いていくと思っている。彼は本当にやる気に満ちている。彼は完璧に対処している。そして彼は相手が彼に何をしようとしているのか理解することで上達を続けている。足はまだフレッシュだ」というコメントを紹介した。 さらに「ア・リーグMVP最有力候補の大谷はキャリア4年で初めて100得点に到達し、エンゼルスでは、2019年に110得点でア・リーグMVPも受賞したマイク・トラウト以来となる記録を達成した。トラウトの前に100得点を記録したのは2009年のチョーン・フィギンズで、大谷はイチロー(8度達成)と松井秀喜(3度達成)に続き100得点を記録した3人目の日本出身選手となった」とも伝えた。