「盾と光線!?」ヘッドライトにまつわる謎用語! 旧車乗りには常識の「シールドビーム」ってなに?
■丸形のサイズは2種類のみ
シールドビームは「規格式ヘッドライト」とも呼ばれ、規格に則ったサイズで分類されています。細かくはほかにもあるようですが、主なサイズは4灯式用の100φと、2灯式用の180φの2種です。※メーカーや用途により、実際の直径は数mmの誤差があります。 大ざっぱにいってしまうと、ポルシェ911(930系)のライトも日産フェアレディZ(S30系)のライトも同じ180φ規格のものなんです。 ちなみに「シールドビーム」には角形も存在します。乗用車のほかにトラックなどの商用車によく使われていました。 こちらもサイズが2種類(2灯用が幅200mm/4灯用が幅170mm)あり、丸形と同様にデザインで使いわけられていました。
■いまでは入手困難なアイテム
そんな「シールドビーム」ですが、より明るいものが出てきたり、デザインの傾向がかなり変わったことなどの理由でいまではほぼ使われなくなっています。 実際、1990年代の頭くらいまでは採用車種がかろうじて残っていたこともあって、少量ながら生産されていたようです。しかしいまでは国産のシールドビームは絶滅してしまいました。現在では、形状はそのままに、ハロゲンバルブが使えるものが代替品として販売されています。 旧車乗りのなかでは当時のテクノロジーにこだわって使い続けたいという人も少なくないので、「シールドビームの替えが利かない問題」が以前から悩ましい問題になっています。 ハンドメイドで作れるようなものではなく、いまとなっては新規で製造するのが難しい事情もあり、今後新たに発売される可能性は低いと思います。古き良きものを愛でる人たちにとっては寂しい限りです。
往 機人