優勝候補たちの牙城を日本の永原悠路は崩すことができるのか「パリ2024オリンピック」スケートボード・男子パーク種目の見どころ
そしてそんなアメリカに対抗するのは同じくスケートボード大国のブラジル。女子カテゴリー同様にランキング上位に3名を送り出しているブラジル。まずは注目すべきは世界ランキング5位で今大会の出場を決めたアウグスト・アキオ。彼は2023年の「WST Sharjah」で2位入賞を果たすと、その後のオリンピック予選大会ではほぼ常に決勝進出を果たしその実力を発揮してきた。OQSでは表彰台には上がれていなかったが、今大会ではしっかり調整して上位に入ってくることが予想される。 そんなアキオに続いて上位にランクインして今大会を迎えるのが、「WST San Juan」で優勝しその後世界選手権でも2位を獲得したルイージ・チーニ(世界ランキング7位)と東京オリンピック銀メダリストのペドロ・バロス(世界ランキング8位)だ。二人ともOQSでは目ぼしい結果を残すことはできなかったが、大舞台での優勝経験も豊富で今大会でも優勝争いに食い込んでくる可能性は大いにあるだろう。 もう一人触れておきたいのはスペインのダニー・レオン(世界ランキング9位)だ。昨年はあまり目ぼしい結果を残せなかったが今年の「WST Dubai」では優勝を果たした。そんな彼はとにかくセクションの扱いがピカイチ。29歳と経験豊富な彼はどんなセクションでもそこに適したスタイル溢れた難しいトリックを決めてくる。今大会ではどんなスパイスをパリの舞台で加えてくれるのだろうか。
そして最後に触れたいのは、唯一日本人選手勢で出場し、今回オリンピックデビューとなる永原悠路(世界ランキング16位)。東京オリンピックの際には直前での右足大腿骨骨折により代表選考から離脱。3年越しに悲願の出場が決まった。彼は直近のOQSの2戦では自身の思うベストなライディングはできなかったものの、昨年の世界選手権では日本人初の決勝進出を果たすなど着実に力を付けている。そんな永原の特徴はトランスファーやコーピング周りの扱いだろう。あとは世界でも高く評価されるトリック「キックフリップ540」だ。是非悲願のオリンピックの舞台で攻めのライディングを見せて優勝候補勢の牙城に風穴を開けてメダルを手にして欲しい。 このパリオリンピックには優勝候補が多く実力も拮抗しているため誰が優勝しても全くおかしくない。そんな世界最高峰の極限の舞台で誰が金メダルを勝ち取ることができるのか?パリの地で生まれるオリンピックチャンピオン誕生の瞬間を見逃すな。
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